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ECB刺激策なお必要、インフレは引き続き抑制=ドラギ総裁

5/29(月) 22:59配信

ロイター

[フランクフルト 29日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は29日、ユーロ圏の経済成長は改善している可能性があるとしながらも、インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況となっているとの考えを示した。

総裁は欧州議会の経済問題委員会で「域内で物価圧力が高まるためには、金融情勢が非常に緩和的である必要があり、こうしたことはかなりの規模の金融緩和に依存している」と発言。 インフレ率をECBが目標とする2%をやや下回る水準に引き上げるためにはなお緩和的な金融政策による支援が必要との考えを示した。

ユーロ圏の成長率が上向くなか、域内の保守的な国からECBに対し緩和策縮小に着手するよう圧力が高まっており、6月8日の次回理事会がテーパリング(緩和縮小)に向けた主要な理事会になるとの見方が出ていた。ただドラギ総裁の今回の発言でこうした観測は後退。総裁の発言が比較的ハト派的と見なされたことで独連邦債利回りがやや低下したほか、外国為替市場ではユーロが小幅安となった。

ただ成長が上向くなか、ECBは来週の理事会で経済見通しに対するリスクはもはや圧倒的に下向きではないとの見解を示す見通し。ドラギ総裁はユーロ圏の成長見通しに対するリスクは一段と後退しているとし、6月8日の理事会では成長、インフレ見通しを再評価する考えを表明。「成長見通しに対する下振れリスクは一層低下し、昨年末頃に直面していたテールリスクの一部も大きく後退した」と述べた。

ECBの来月の理事会をめぐっては、景気判断を引き上げ、成長に対するリスクが均衡したとの認識を表明し、さらに踏み込み追加利下げや資産買い入れ拡大への緩和バイアスを削除する可能性もあるとの見方も出ている。

だが一部の当局者は、一段と積極的な緩和解除の観測が高まり、市場が混乱することを懸念しており、政策メッセージの変更は小幅にとどまる公算が大きい。大きな政策決定は、資産買い入れ延長の是非を決める必要がある秋まで見送られるとみられている。

*内容とカテゴリーを追加して再送します。

最終更新:5/30(火) 1:47
ロイター