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身近な山、住民が整備 郡上市の高雄山

5/29(月) 8:34配信

岐阜新聞Web

 岐阜県郡上市八幡町市島には、長く住民に親しまれてきた京塚山(通称高雄山、864メートル)がある。三、四十年ほど前から、地元の口明方小学校の児童が学校行事で登っており、同校PTAが中心となって道の整備を続けてきた。一時クマ騒動で中止にもなったが10年ほど前、地元の口明方公民館による整備で復活。現在は同公民館と同校PTA、有志が一体となって地域のシンボルを守っている。
 登山道整備は年1回。6月に同校の5年生が宿泊研修で、11月は同公民館の行事で住民が登るため、それらを前に今月21日に行われた。「口明方で唯一登れるのがこの高雄山。子どもたちの安全のためにも頑張ろう」と同公民館長の鈴木美好さん(67)があいさつし、集まった有志と同校PTAの男性14人が午前8時30分ごろ出発した。
 山頂までは約2キロ。所要時間は1時間半から2時間ほどで比較的登りやすい山というが、1・6キロ地点からの残り400メートルは急峻(きゅうしゅん)な上りが続く。安全用のロープをつたって登りきれば、八幡町を一望できる壮観な眺めが楽しめる。
 参加した男性たちは、道をふさいだ倒木をどけ、山頂付近の斜面にたまった落ち葉を掃いたほか、中腹の薬師堂周辺の清掃、第二展望台の伸びた木の伐採にも汗を流し、約半日かけて子どもたちが登るための準備を整えた。
 同校の校歌に歌われる高雄山だが、歴史などは地元でもあまり知られていない。地域史家高橋教雄さん(71)=同市八幡町=によると、山の歴史は江戸時代に記された「高雄山記」にあり、平安時代、京都の高雄山から薬師如来の仏像を勧請(かんじょう)したのが始まりで、鎌倉時代は「里修験」の地として修験者が埋経(まいきょう)業を行ったとされる。
 鈴木さんは「最近は外からの登山者も少しずつ増えているよう。これからも皆が登れるように整備を続けていけたら」と話していた。

岐阜新聞社

最終更新:5/29(月) 11:52
岐阜新聞Web