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いじめが引き金「断定できず」/青森・浪岡中2自殺

5/29(月) 10:33配信

デーリー東北新聞社

 昨年8月、青森市立浪岡中2年の葛西りまさん=当時(13)=がいじめを訴え自殺した問題で、市いじめ防止対策審議会(会長・櫛引素夫青森大教授)は28日、青森市で臨時会を開いた。現委員は5月末で任期満了となるため、実質的に最後の会合。審議を総括した櫛引会長は「学校が認定できなかったものを私たち(委員)がいじめと認定した」と強調。一方、「作成した報告書案を答申することができず残念だ」と話した。

 遺族側が報告書の内容を受け入れがたいと反発したことなどから、報告書は公表に至らなかった。審議内容は新委員に引き継がれる見通しだが、新委員の選考も未定だ。

 非公開の会議後、櫛引会長らが記者会見し、審議の経過などを説明した。審議会が遺族側に示した報告書案は関係者への聞き取り調査などを重ね、100ページほどの分量となった。いじめと認定したのは4件の事案だが、いじめが自殺の直接的な引き金になったかどうかは「断定できなかった」とした。

 遺族側は4月、審議会がりまさんを「思春期うつ」と認定しながら、十分な根拠が示されていないと訴え、委員2人の交代などを求める要望書を提出している。これに関し、櫛引会長は審議会として「根拠を示したつもりだった」と見解の相違と主張。「しっかりと説明を加えていくつもりだった」とした。

 また、櫛引会長は、教育委員会外からの調査への言及や、いじめ調査に関する国のガイドラインの変更などがあったとし、「判断に混乱が生じた。調査を取り巻く状況が大きく変わった」と審議会に構造的な問題点があると指摘した。

デーリー東北新聞社