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世界遺産と道路一本、6棟焼く 富岡製糸場北側

5/29(月) 6:01配信

上毛新聞

 28日午前4時10分ごろ、群馬県富岡市富岡、フィリピン国籍女性の飲食店従業員、トモノ・ペルリタ・ケベックさん(50)方から火が上がっているのを男性タクシー運転手(64)が発見し、会社を通じて119番通報した。トモノさん方の木造平屋建て借家約33平方メートルを全焼したほか、燃え移った近くの住宅や空き家など4棟が全焼、1棟の一部が焼けた。延焼した住宅の女性(91)が軽いやけどを負った。

「住民起こすのが精いっぱい」

 現場は、世界文化遺産の富岡製糸場の北側で、製糸場を囲むコンクリート塀とは市道を挟んだ位置にある。パジャマ姿で消火活動を見守る住民もおり、辺りは一時、騒然となった。約1時間半後に鎮火した。

 富岡署によると、トモノさん方近くにある木造の2階建て住宅や元作業場、長屋などが全焼した。住宅1棟は窓ガラスが割れた。全焼したうちの2棟は空き家だった。総焼失面積は約560平方メートル。

 出火当時、トモノさんは外出していた。同署が出火原因を調べている。

 近くに住む80代の女性は「窓の外がやけに明るくて目が覚めた。バリバリと音がしていて、近所の住民を起こすので精いっぱいだった」と振り返った。別の女性は「空き家が並んでいたから、火事があったら怖いと心配していた」と話した。

 一方、富岡製糸場は定刻通りに開場した。

 同日開かれた市など主催の総合防災訓練に出席した岩井賢太郎市長は上毛新聞の取材に対し、「現在、富岡製糸場の防災計画を立てている。場外の防災についてもしっかり考えた計画にしていく」と述べた。

上毛新聞社

最終更新:5/29(月) 6:01
上毛新聞