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モナコGP決勝詳報:セバスチャン・ベッテル今季3勝目。フェラーリが1-2フィニッシュ

5/29(月) 0:03配信

motorsport.com 日本版

 5月28日、F1モナコGP決勝が行われ、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝。今季3勝目を挙げた。また同僚のキミ・ライコネンが2位に入り、フェラーリは1-2フィニッシュを達成した。

F1 2017 モナコGP 決勝結果

 昨日行われた予選では、ライコネンが9年ぶりにポールポジションを獲得した。またメルセデスのルイス・ハミルトンがマシンのセットアップが決まらずに無念のQ2敗退という結果に終わった。

 決勝日のモンテカルロ市街地コースは、雲のない晴天に恵まれ、気温27度、路面温度50度というコンディションだった。

 レッドシグナル消灯後、フロントロウのフェラーリは好発進。ライコネンは第1コーナーにホールショットを決め、2番手のベッテルと3番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)を引き離す好ペースを発揮し、リードを築いていった。

 隊列の後方も大きなクラッシュもなく、順調なスタート。13番グリッドスタートのハミルトンは、前のバンドーンを交わし、12番手に浮上した。また18番グリッドスタートのザウバーのパスカル・ウェーレインとピットスタートのバトンは1周目の終わりにピットストップを行い、タイヤ交換義務を果たした。その時、ウェーレインのピットレーンに戻るタイミングが悪かったため、2台は危うく接触寸前。このアクシデントは審議の対象になり、結局ウェーレインが5秒のタイムペナルティを科されることになった。

 順調にレースが進行する中、ライコネンのペースは変わらず好調。一時的に2番手のベッテルに2秒差つけたが、ベッテルもそれに負けじとペースを上げる。一方のボッタスは、フェラーリ勢から徐々に離されてしまっており、トップから5秒以上の遅れとなっていく。

 16周目、10番手を走行していたルノーのニコ・ヒュルケンベルグは、突然マシントラブルに見舞われた。マシン後部から白煙を上げながら走行するヒュルケンベルグは、深刻なギヤボックスのトラブルをチーム無線で訴え、ポルティエのエスケープゾーンにストップさせ、リタイヤとなった。

 その間にフロントノーズを破損させていたセルジオ・ペレス(フォースインディア)がすかさずピットイン。タイヤとノーズの交換を済ませて、16番手でコースに復帰した。

 この一連の動きにより、ハミルトンがトップ10圏内に浮上し、バンドーンが11番手という格好になった。

 32周終了時点で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が上位勢の先陣を切りピットイン。それを合図に翌周ボッタスがピットインを決行した。ボッタスの前に出るべく、猛プッシュをしたフェルスタッペンだが、僅かな差でボッタスがフェルスタッペンの前に出た。

 しかし、ふたりは前方のカルロス・サインツJr.(トロロッソ)に捕まってしまう。彼らはペースを上げられず、上位の3台から遅れていく。

 次にライコネンがピットストップを行い、3番手で復帰。ベッテルとダニエル・リカルド(レッドブル)はこの時点でピットストップを行わず、第1スティントを延ばしていく。

 次のピットストップに備えて、リカルドがペースを上げ1分16秒019というファステストラップを記録した。ベッテルを追うリカルドだが、ベッテルも38周目に1分15秒台をマークし、ピットイン前の猛プッシュする。

 38周を走り切った時点でリカルドがピットインして3番手に復帰。その翌周にはベッテルがピットインし、ライコネンを”オーバーカット”することに成功して、ついに首位に踊り出た。

 43周目の終わりでバンドーンがピットインして10番手で復帰。ハミルトンは47周目にようやくピットインし、グロージャンの前に出て7番手でコースに復帰した。これにより全ドライバーがピットストップを済ませ、隊列は首位ベッテル、ライコネン、リカルド、ボッタス、フェルスタッペン、サインツJr.、ハミルトン、グロージャン、クビアト、バンドーンという格好になった。

 50周目で、快走のベッテルはライコネンに10秒差つけた。ベッテルに”オーバーカット”されたライコネンは、意気消沈したのか目に見えてペースが落ちていた。

 3番手のリカルドはそのライコネンを追い上げ、ペースが上がらないボッタスは5番手のフェルスタッペンに1秒差まで詰められる状況になった。

 60周目、ポルティエでウェーレインがバトンと接触して横倒しに横転。バトンが強引にイン側を刺したため、ウェーレインのマシンが跳ね上がるようにしてアウト側に吹き飛んだ。ウェーレインはチーム無線に応答し、無事を伝えた。動けなくなったウェーレインを救出するため、セーフティカーが出動。この事故でバトンのマシンにもダメージが及んでおり、ヌーベルシケインの先のエスケープゾーンにマシンを止め、リタイアとなった。バトンはレース前にこれがF1最後のレースであることを匂わせており、それが事実ならば、残念な終焉となった。

 このセーフティカー先導中にフェルスタッペンが2度目のピットイン。順位を変えることなくウルトラソフトに交換を済ませ、ボッタス追撃体制を整えた。

 周回遅れのマシンにセーフティカーを抜くよう指示があった際、エリクソンがサンテ・デボーテでクラッシュ。エリクソンはセーフティカーを抜く際にコーナーを曲がりきれず、ウォールに突き刺さってしまったのだ。ザウバーはこれで全滅となった。

 67周目からレースが再開。しかしその直後、次はバンドーンがサンテ・デボーテでウォールに刺さってしまった。ペレスにインを突かれ、そのまま曲がりきれずにアウト側に流れてしまったようだ。マクラーレンもこれで全滅。今季初入賞は、お預けとなった。

 今年のモナコGPは、終盤が大混乱の連続。72周目にペレスとダニール・クビアト(トロロッソ)がラスカスで接触し、クビアトがマシンにダメージを負ってリタイア。また以前からマシントラブルを訴えていたランス・ストロール(ウイリアムズ)も、ピットに戻りそのままリタイアとなった。

 ラストはライコネン、リカルド、ボッタス、フェルスタッペンが数珠繋ぎとなり、2番手争いが白熱した。その一方、独走のベッテルがライコネンとの差を10秒以上に開き、独走でトップチェッカーを受けた。

 結局、ピットストップ以降順位は変わらず、2位ライコネン、3位リカルド、4位ボッタス、5位フェルスタッペンという形になった。6位以下は、サインツJr.、ハミルトン、ロマン・グロージャン(ハース)、フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)だった。

 2001年以来のモナコでの勝利をフェラーリに持ち帰ったベッテルは、今季3勝目。レース後に喜びを爆発させた。一方、2位のライコネンは今季最高位にも関わらず、表彰式では笑顔を見せることはなく、今回の結果に対し失望を感じているようだった。ピットストップのタイミングを巡って、今後ひと悶着あるかもしれない。

 次戦カナダGPは、6月8-11日に開催される。