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改修中の江上天主堂公開 来年100周年 信徒の歴史に思いはせ 五島・奈留島

5/29(月) 10:01配信

長崎新聞

 長崎県五島市奈留島の江上天主堂の改修中の様子が27、28の両日、一般公開された。同天主堂は世界遺産登録を目指す「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産に含まれ、来年で落成から100年。来場者は島の信徒が歩んできた長い歴史に思いをはせた。

 天主堂周辺の江上集落は江戸末期に長崎の外海から移住した潜伏信徒によって形成。ひそかに信仰を続け、禁教令が解かれた後の1881(明治14)年に4家族が洗礼を受け、カトリックに復帰した。天主堂は教会建築の名工、故鉄川与助が手掛け1918(大正7)年に竣工(しゅんこう)。島の信徒が維持・保存し、2008年に国重要文化財に指定された。

 改修工事は100周年を前にカトリック長崎大司教区が発注。昨年12月から内外部の壁の塗り直しや、傷んだ木材、軒先の瓦の取り換えなどを進めている。瓦は裏の刻印から、現在の福岡県久留米市城島町のものを採用したと初めて分かり、今回も同町の製造業者から新調した。

 公開は同教区と市教委が主催。観光客ら島内外から訪れ、森の中に隠れるようにある白と水色の外観や、重厚な内部の構造を熱心に見入った。案内した文化財建造物保存技術協会の技術職員、谷口顕さん(35)は「最初の設計も良かったと思うが、信徒さんの維持・補修のおかげで非常にいい状態。深刻な破損は見当たらない」と感心していた。

 工事は7月末に完了予定で8月10日から見学を再開する。

長崎新聞社

最終更新:5/29(月) 10:01
長崎新聞