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パナソニック改革、“既存事業の破壊”目論む「ビジネスイノベーション本部」

5/29(月) 15:50配信

日刊工業新聞電子版

■革新的な製品開発、迅速に

 パナソニックはロボット、人工知能(AI)、IoT技術に基づく新規事業創出を積極化する。4月1日にイノベーション推進部門の中にビジネスイノベーション本部(宮部義幸本部長=代表取締役専務)を新設した。副本部長にはSAPジャパン(東京都千代田区)から4月に招いた馬場渉氏が就任。米シリコンバレーに常駐しオープンイノベーションを加速する。

 「パナソニックが本格的にイノベーションへかじを切ったと認識している」。馬場副本部長は4月19日に都内で開かれたR&D(研究開発)戦略の説明会でパナソニックの“本気度”を示した。あらゆるモノがつながるIoT時代の到来でパナソニックの製品群も変化を余儀なくされる。競合に立ち遅れないよう、外部の知見も活用しつつ革新性のある製品やシステムを研究開発してスピーディーに実用化するのがビジネスイノベーション本部のミッションだ。全社テーマの考え方を導入し、事業を横断した取り組みを進めていく。

 イノベーション推進の起爆剤の一つがAIだ。AIをテーマとした外部連携の強化に加え、内部でも技術者の増強などを図る。

 具体的な取り組みは、大阪大学との共同講座の設置や産業技術総合研究所とのコラボレーションのほか、5年以内に1000人のAI技術者増や3年後に300人規模のAI専門家を獲得といった人材の獲得など。AI技術を持つ人材は世界的な不足状況であり、パナソニックは大学などとの連携で、AI人材の育成も積極化する。

 また、イノベーション推進本部内には、新たな人材育成プログラム「NEO(ネオ)」も立ち上げた。新たな領域やビジネスモデルに挑戦する「次代を担う社内起業家」(宮部本部長)を育成することで、AIやIoTなどの新たな技術を迅速にビジネス化していく。パナソニックは2018年に創業100周年を迎える。創業の意識が薄れる中で、もう一度挑戦者の精神を養い、IoT時代へのシフトをチャンスに変えていきたいという。

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