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災害情報 電子地図に表示 青森県が試験運用着手

5/29(月) 12:10配信

デーリー東北新聞社

 青森県は2017年度、災害時の被災状況や気象などの情報を一元化し、一枚の電子地図上に表示できる「防災公共・災害情報提供システム」の試験運用に着手した。同システムは、国土交通省の統合災害情報システム「DiMAPS(ディーマップス)」に活用されている最先端の「タイルマッピング技術」を採用。システムを運用する県県土整備部が災害発生時に多くの情報を円滑に共有でき、より的確で迅速な災害対応がかなう。県は今後、防災訓練や台風接近時などにシステムを検証し、早期の本格運用を目指す。

 同システムは、日本IBM(本社・東京都)が開発。同社によると、タイルマッピングは詳細な地図の切り替えなどがスピーディーにできる技術で、都道府県防災情報システムに適用したのは全国で初めてだ。

 昨年8月、県が公募型プロポーザル方式の入札を経て発注。基本設計などを含めた総開発費は約9千万円で、運用に年間400万~500万円を要する見込み。

 同システムでは、「被災箇所」「道路規制区間」といった災害時のさまざまな情報を一枚の電子地図上に表示する。GPS(衛星利用測位システム)機能付きカメラで撮影した被災現場の写真を送信すれば、リアルタイムでの表示もできる。さらに気象庁から送信される気象情報を取り込むことで、二次災害の危険把握にも役立つ。

 また、データを外部に保存するクラウドサービスを活用しているため、県庁舎の被災や長時間停電した場合でも、インターネットに接続できるパソコン、タブレットなどで運用可能だ。

 システムを担当する県整備企画課は「災害時には情報が錯綜(さくそう)しがちだが、対応は時間との勝負」と初動の重要性を指摘。「一層の情報収集力アップと情報共有の効率化が、県民の命を守ることにもつながる」と意義を強調する。

 県は将来的に、同システムを県民への情報提供にも活用する方針。

デーリー東北新聞社