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<狭山虐待死>母親初公判、遺棄致死罪は争う姿勢 暴行などは認める

5/29(月) 22:44配信

埼玉新聞

 埼玉県狭山市で昨年1月、藤本羽月ちゃん=当時(3)=が冷水をかけられて放置されるなどして遺体で見つかった虐待事件で、保護責任者遺棄致死や暴行などの罪に問われた、母親の無職藤本彩香被告(24)の裁判員裁判の初公判が29日、さいたま地裁(高山光明裁判長)で開かれた。藤本被告は罪状認否で暴行などの罪を認めたが、保護責任者遺棄致死罪については「なぜ亡くなったのか分からない」と述べた。弁護側は、藤本被告が羽月ちゃんに必要な保護をしなかったことと死亡の因果関係について争う姿勢を示した。

 冒頭陳述で検察側は、藤本被告が同居していた大河原優樹被告(26)=保護責任者遺棄致死罪などで懲役12年6月の判決=と約4カ月にわたり、十分な栄養を与えないなどの虐待を繰り返した経緯に触れ、「要保護状態だった羽月ちゃんを放置したから死亡した」と指摘。死亡する直前、大河原被告が冷水をかけて放置した行為については、「羽月ちゃんの死を早めたにすぎない」とした上で、「普段から2人が行っている虐待行為の一つで、藤本被告も積極的に加担している」と2人の共謀を強調した。

 弁護側は、藤本被告が大河原被告と同居を始めてから虐待行為が始まったと説明。「大河原被告の束縛により、外出も控えるようになった。妊娠中でつわりも重なり、ストレスがたまっていた」と述べた。羽月ちゃんの死亡については、「大河原被告が冷水をかけて放置したのが原因」と主張し、医療措置を受けさせなかったことと死亡の因果関係は認められないとした。

 起訴状によると、藤本被告は大河原被告と共謀して昨年1月8日夜、十分な栄養を与えずに低栄養状態に陥っていた全裸の羽月ちゃんに冷水をかけて9日未明まで放置し、免疫力低下による敗血症で死亡させたなどとされる。

最終更新:5/30(火) 9:02
埼玉新聞