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ゴミを“イケメン妖精”に見立てた京都の広報紙が「えらいことになってる」と話題 「批判は覚悟の上です」

5/29(月) 18:50配信

BuzzFeed Japan

地方自治体の広報が炎上することもしばしばな中、京都市が発行している広報紙「きょうと市民しんぶん」が「えらいことになっている」「つい内容まで読んでしまったから効果絶大」と話題です。編集を担当する広報の狙いと、大切にしていることを聞きました。【BuzzFeed Japan / 伊吹早織】

「私だってもっと回収されれば輝けるのに…」

話題を集めた「きょうと市民しんぶん」の2017年6月1日号。1面では赤髪でワイルドな「生ごみの妖精」、ホスト風でスマートな「プラごみの妖精」、母性をくすぐる弟キャラの「紙ごみの妖精」、ミステリアスな雰囲気をたたえた「枝ごみの妖精」が報道陣に囲まれ、キラキラと活躍する姿が描かれています。

一方、そんな4人を見てうなだれているのが、使われなくなった「小型家電の妖精」。ダンディーだけど、長年放置されていたため髪はボサボサ、服もシワシワ。やさぐれきった彼は、ぽつりと願いを口にします。「私だってもっと回収されれば輝けるのに…」

2面では、そんな小型家電ごみの妖精さんが輝くまでの長い道のりを丁寧に解説。京都市では2018年の京都マラソンに向けて、使用済み小型家電から回収した「金」を100%使った優勝メダルの制作に取り組んでおり、小型家電ごみさんも回収されて輝かしい姿に生まれ変わっていきます。

斬新なアイディアに、ネットでは「きょうと市民しんぶんやるな」「つい内容まで読んでしまったから、効果は絶大」と賞賛を集めました。

「文字ばかりの広報紙」から「読まれる広報紙」へ

「きょうと市民しんぶん」は1953年6月に発刊し、京都市内全域で約65万部が配られている市の広報紙。現在は市の広報担当6人によって作られています。

広報係長の六車雄一さんはBuzzFeed Newsの取材に、イケメンなごみの妖精が生まれるまでの経緯をこう話します。「従来は、文字を増やしてできるだけ多くの市政情報を詰め込んでいたんですが、それではなかなか手にとってもらえない。試行錯誤の結果、2015年2月に思い切った編集方針の変更へ踏み切りました」

大事にしたのは、一瞬で目を引くインパクトのある写真やイラスト。そして、思わずページをめくりたくなるストーリー性。そして2015年6月、主婦層や学生をターゲットに「わかりづらいごみの分別方法をわかりやすく伝えられる紙面を作りたい」と、初のごみの妖精さん「プラごみの妖精」が誕生しました。

翌年の6月1日号では、生ごみの妖精と紙ごみの妖精が加わり、3人とLINEで会話しているような、恋愛ゲームをプレーしているような構成で、ごみを減らすためにできることを解説。「若い子育て世代および若者を主な読者対象とし、読みたくなる工夫として採用した『擬人化』の手法や『恋愛アプリ』の活用が見事に成功した魅力的な巻頭特集になっている」と評価され、2017年の「全国広報コンクール」で、全国の503作品から最優秀賞の内閣総理大臣賞を受賞しました。

他にも、多くの地方自治体が抱える空き家問題に関する特集は、「空き家の事情」をもじった「あしたのジョー」のパロディーで紹介し、注目を集めました。

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最終更新:5/29(月) 19:08
BuzzFeed Japan