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苦悩する開幕投手たち…

5/29(月) 17:30配信

ベースボールキング

有原が登録抹消

 交流戦前最後となる同リーグ内での対戦が行われた5月28日、日本ハムの有原航平が登録を抹消された。

 前日のソフトバンク戦に先発するも、3回8失点でKO…。5月6日の初勝利から3連勝と復調のキッカケを掴んだかに見えただけに、ショックの大きな敗戦となった。

 大谷翔平の負傷離脱もあって開幕投手の大役を務めた今季だったが、ここまでの9試合で3勝5敗、防御率は6.83。日本一に貢献した昨季の姿は影を潜め、栗山英樹監督は交流戦を目前に控えたこのタイミングで二軍降格の決断を下した。

 「開幕投手が軸にならないと」と苦言を呈した指揮官。なかなか結果が出ない右腕の投球に歯がゆい思いを募らせてきたが、実は軸となるべき開幕投手に誤算が生じているチームが今年は特に多い。

最多勝左腕は手術へ

 昨季は日本ハムに逆転を許し、2位に終わったソフトバンク。今季は武田翔太と千賀滉大が日本代表として、さらにリック・バンデンハークがオランダ代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参戦していたこともあって、ベテラン左腕の和田毅が開幕投手を務めた。

 昨季15勝を挙げて最多勝と最高勝率の二冠に輝いた男は、6年ぶり4度目の大役にも動じることなく、冷静に8回を1失点にまとめる好投。貫禄の投球でシーズン初勝利を挙げると、続く登板でも5回2失点で2連勝。文句なしのすべり出しを切ったかに思われたが、ここで左腕をアクシデントが襲う。

 昨季終盤に不安を露呈した左肘の張りにより、4月11日に登録抹消。その後はブルペン投球が可能になるまで復調を見せていたが、5月22日にメスを入れた。

 手術は無事に終わり、復帰までは3カ月程度を見込まれているが、シーズン中の復帰ができるかどうかは未定となっている。

セ・リーグは“左腕全滅”

 実はこの開幕投手“受難”は、セ・リーグの方が顕著だ。

 外国人投手として史上2人目となる沢村賞を獲得し、広島を25年ぶりのリーグ優勝へと導いたクリス・ジョンソンがその一人。開幕投手として臨んだ3月31日の阪神戦で、4回途中7失点と乱調。直後に登録抹消となると、体調不良で復帰までに時間を要した。

 実戦復帰は5月20日。二軍のオリックス戦に先発すると、3回2/3を2安打、4奪三振で無失点。5月26日の阪神戦では5回と2/3を投げて4安打、7奪三振で2失点と徐々にイニングを伸ばしながら復帰に向けた調整を続けている。

 DeNAの石田健大も、4月22日にようやく今季初勝利を挙げたと思ったところで左肘に違和感を発症。4月26日に一軍登録を抹消された。

 ラミレス監督が軽症を強調しながらも、なかなか実戦登板がなかったために不安が囁かれていたが、5月28日のヤクルト戦で先発登板。3回を3安打、3奪三振、1失点という内容で実戦復帰を果たしている。

 中日の大野雄大も、開幕から3戦で0勝2敗と結果を残せず、自ら中継ぎ転向を直訴。ところが、2度目のリリーフ登板となった5月14日のヤクルト戦でサヨナラ満塁弾を浴びるなど、復調のキッカケを掴むことができず…。こちらも二軍での調整を強いられている。

 また、戦線離脱こそしていないものの、ヤクルトの石川雅規もここまで9試合で4勝4敗、防御率5.07と苦しい投球が続く。

 4月28日の巨人戦で4回7失点と打ち込まれると、5月4日の阪神戦でも5回途中7失点と乱調。防御率は規定到達者の中でリーグ最下位という数字になっている。


 セ・リーグから名前を挙げた4人は、奇しくも全員が左腕という共通点を持っている。冒頭で紹介した栗山監督のことばを借りると、「軸になっていないといけない」のが開幕投手。彼らの復調具合が、今後のチームを左右すると言っても過言ではないのだ。

 リーグ戦は一旦ひと区切りとなり、30日からは3週間に渡る交流戦がスタート。出遅れた開幕投手たちがどこで、どんな状態で戻ってくるのか。長いシーズンを見て行くうえで、ひとつの見所となりそうだ。

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