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日銀:保有国債の償却負担、初の1兆円台、マイナス金利影響-16年度

5/29(月) 17:55配信

Bloomberg

日本銀行は29日、2016年度の決算発表で、長期国債を額面を上回る価格で購入したことによる償却負担が1兆3076億円に上ったことを明らかにした。1兆円台に乗るのは2004年度の現会計法採用以来、初めて。

マイナス金利の導入で長期金利が低下し、15年度(8739億円)と比べ、償却負担が膨らんだ。政策委員室の高田英樹経理課長によると、受入利息は2兆4945億円で、差し引き1兆1869億円が国債の利息収入として計上された。

量的・質的金融緩和の下で、日銀は大量の長期国債を購入しているが、長期金利が低下しているため、価格は償還時に戻ってくる元本(額面)を大幅に上回る。償却原価法という会計処理のため、元本を上回る価格で購入した分については、償還まで毎年均等に償却する。12年度は3370億円だった償却額は量的・質的金融緩和の導入以降、拡大を続けている。

16年度の剰余金は前年度比23%増の5066億円、国庫納付金は23%増の4813億円となった。経常利益は、44%増の1兆952億円。自己資本比率は8.07%(前年度8.05%)だった。量的・質的緩和の出口における利益の減少に備え、債券取引損失引当金を4615億円(同4501億円)積み立てた。

将来の償却負担は9.7兆円超

日銀が明らかにした単年度の償却額に対し、ブルームバーグの試算では、償還までに必要な将来の償却額は9兆7200億円になる。日銀が簿価ベースで保有する長期国債387兆4900億円(営業毎旬報告、5月20日時点)と額面ベースの銘柄別残高の合計377兆7700億円(19日時点)の差額。マイナス金利の導入決定前の6兆1100億円(16年1月20日時点)から大幅に増加した。

元本を上回る価格での買い入れが今後も続けば、償却負担はさらに拡大していくことになる。日銀の「2015年度の金融市場調節」によると、保有長期国債の平均残存期間は16年3月31日時点で7.2年。

Masahiro Hidaka

最終更新:5/29(月) 17:55
Bloomberg