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英会話力向上へ 県教委が取り組み加速

5/30(火) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

国際社会で活躍する人材の育成を狙いに、県教委は本年度、中学生の英語力向上に向けた取り組みを加速させる。「話す力」を重点に、2年生を対象に専用の機材を活用したテストを行い、生徒が個別に学習方法を見直したり、教員が授業内容を改善したりするのに役立てる。さらに、生徒の英語力アップには「教員の資質向上も欠かせない」(県教委)として英語教員対象の研修を実施し、指導力の向上も図るとしている。

本年度から実施する中学生英語力向上事業は「生徒と教員の双方のレベルアップを図る」(県教委義務教育課)のが狙い。生徒向けには、英語力アップを後押しするため、タブレット端末を利用した「話す」能力の自己診断を実施。県内の県立中学を含む公立中2年生を対象に、話す力の診断に特化した外部機関のテストに取り組む。

テストは「音読」「質問への応答」「状況説明」「意見を言う」など約25分の会話能力のチェックを実施。端末に録音されたデータを外部機関のネイティブスピーカーが分析し、成績を基に課題や改善策を生徒と学校(教員)にフィードバックする仕組み。

2020年度以降に実施される小中学校の次期学習指導要領は、小学5、6年生に英語が教科化され、小学3、4年生に外国語活動が導入されるなど、「英語教育の早期化」が盛り込まれた。また、19年度には全国学力テストで中学英語の実施が予定されるほか、大学入試改革でセンター試験を「共通テスト(仮)」に改め、「書く・話す」力の評価を狙いに民間検定試験に移行する案が示されるなど、英語教育の“転換期”を迎えている。

文部科学省の16年度調査によると、県内では8割以上の中学教員が、原則として日本語を使わない授業スタイルを実践しているという。同課は「使える英語を身に付けるための一つのツールにしたい」とし、「話す力」の向上に期待する。18年度以降は県内各中学校で情報共有し、「県全体の底上げにつなげたい」(同課)考え。

また、県内中学の英語教員向けの研修は、英語力向上に必要な学習方法を身に付ける講義のほか、教員ごとに弱点を克服するため分野別研修に取り組む。

県教委によると、同省の調査で英検準1級か、それに相当する資格を持つ県内中学校の英語教員の割合は24・7%(16年12月1日現在)にとどまる。当面、研修は資格を持たない教員を対象とし、6月末から順次スタートさせる。

同課は「教員自身が英語力を身に付けて、最終的には英検やTOEICなど英語の外部試験に積極的に挑戦してもらい、さらに上のレベルを目指してほしい」としている。 (朝倉洋)

茨城新聞社