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全国にひそむ「塩漬け土地」爆弾 借金6400億円!ぜーんぶ税金 各地で見つけたシュールで笑えない光景

6/2(金) 7:00配信

withnews

 街中に突然、現れる謎の空き地。敷地にはよくわからない立て看板。もしかしたら、それは自治体の「塩漬け土地」かもしれません。全国に散らばる「塩漬け土地」が飲み込んだ税金は、今回調べただけでも6400億円!使われていないのに何で? 調べると、笑うに笑えないシュールな実態がありました。(朝日新聞東京本社社会部記者・赤井陽介)

【画像】日本各地の「ありえない光景」こ、こんな土地に巨額の税金が…他人事じゃない「塩漬け」爆弾

実際の価値は10分の1以下

 大阪府高石市。高石駅前に降り立つと、駅周辺の好立地のはずなのに、あちこちに空き地が目立ちます。看板の古さが放置の歴史を物語ります。

 こちらで入手した資料を見てみます。

 「高石駅前線用地」を見ると自治体の「帳簿上」の価値を示す「簿価」が約8億6700万円で、1坪当たり530万円。買った当初の価格も330万円をこす高級不動産でした。

 ところが、鑑定の結果、実際の価値はひと坪あたり約37万円しかありませんでした。

いくら下がっても「帳簿上」は変わらない

 なぜ? この「簿価」という制度。自治体の外郭団体である土地開発公社が土地を買った場合、「帳簿上」は購入時の値段に利子を加えた額にできることになっているからです。

 あとでその額で自治体に買ってもらうことになっているからなのですが、結局自治体側も買い取れず、土地開発公社の借金は利子で膨らみ続けました。

 結果、トータル35億円で買った土地に利子が約16億円もついたのに、実際の値段を鑑定してみたら土地の値段がはんぱないほど安くて7億ちょっとだったというわけです。こうなるともともとの買値自体どうだったのか……。

ようやくバレた理由

 なぜ、今になって明るみに出たのか。

 借金の利子を膨らませる土地を何とかしようと、国が特別に用意したのが、自治体がローン(地方債)を組んで「土地開発公社」の借金を肩代わりしていく方式です。

 自治体が対処をしようとすると、「土地開発公社」の借金が一気にのし掛かります。せめて、分割払いにすれば払えるだろうというわけです。

 その名は「第三セクター等改革推進債」(三セク債)。2009年~2016年度までの期間限定で認められました。

 高石市はこの三セク債という税金で払うローンを30年分も組んで、公社の借金を返しました。そのときに実際の価値を計算したので、安いことが分かったというわけです。

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最終更新:6/2(金) 7:00
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