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人間なら80歳…高齢トキが“パパ”になれた「エサの秘密」

5/30(火) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 実にメデタイ! 新潟・佐渡トキ保護センターで、21歳の雄のトキ「友友」と8歳の雌のつがいから5月5日、ひな1羽が誕生した。

「トキの寿命はおおよそ20歳以下で、繁殖年齢は雄で18歳、雌で15、16歳ぐらいまでといわれています」(同センター担当者)

 日本人男性の平均寿命は80・79歳(2015年)。つまり友友は、人間でいえば80歳を超えている計算だから、大したものだ。もちろん、国内のトキの人工繁殖では最高齢。最近、どうも元気がないという中高年は友友にあやかりたいだろうが、〝後期高齢〟のトキが3年ぶりに繁殖に成功したのには、ワケがある。

「産卵(4月初旬)の約2カ月前から、毎日、ドジョウや馬肉などをミンチにしたエサに〝アスタキサンチン〟のサプリメントを混ぜて与えたところ、元気を取り戻しました」(前出の担当者)

 何だか通販のCMみたいだが、友友の元気の秘密はアスタキサンチンらしい。

 国立健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」によると、アスタキサンチンはカロテノイド(天然色素の総称)の一種で、主にエビ・カニなど甲殻類、サケ・マスの身、タイ・コイの表皮などに含まれる。例えば、エビは70度以上に加熱すると赤くなるが、その赤い色素のこと。

 そのアスタキサンチンは、一般的に「悪玉コレステロールの酸化抑制」「動脈硬化改善」「糖尿病予防」などの効果があるといわれており、それこそ通販ではお馴染みの商品だ。

「大手通販サイトで数百種類の関連商品が扱われるほどの人気です。ビタミンEの数百倍の抗酸化作用があるといわれ、製薬会社、健康食品会社がこぞって『若返り』『美容』などとうたい、アスタキサンチン配合の健康食品でしのぎを削っています」(経済ジャーナリスト・長崎憲二氏)

 ちなみに大手メーカーの配合サプリは、1カ月分で約1500円。安くはないが、トキに効くのなら人間も……そう考えたくもなる。

 もっとも、前出の国立健康・栄養研究所のデータベースによると、アスタキサンチンは「ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない」(16年11月28日現在)。断っておくが、これはあくまで素材(原材料)に関する科学論文情報で、市販の個別商品の安全性・有効性の情報ではない。まあ、信じるものは……か。