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【日本ダービー】藤沢和調教師がレイデオロで悲願成就V 秋は天皇賞か菊花賞か

5/30(火) 21:45配信

東スポWeb

 28日、東京競馬場で行われた競馬の祭典・第84回日本ダービー(芝2400メートル)は、2番人気のレイデオロ(牡・藤沢和)が優勝。2014年に生産されたサラブレッド7015頭の頂点に立つと同時に、美浦の名伯楽・藤沢和雄調教師(65)にとって悲願の牡馬クラシック初制覇となった。同師とルメールのコンビは先週のオークス=ソウルスターリングに続く2週連続GI制覇で、3歳牡馬&牝馬の最高峰に上り詰める快挙となった。

 スタートはあまり速くなかったルメール&レイデオロのコンビが果敢に動いて出たのが向正面。5ハロン通過が63秒2という緩ペースにいち早く対応し、後方から一気に2番手まで位置を上げた。先日の香港GIクイーンエリザベスII世カップでネオリアリズムを優勝に導いたモレイラをほうふつさせるシーンに大きなどよめきが起こったが、直線でスパートしても脚色は衰えることなくそのままゴール板を突き抜けた。

「作戦や指示ではなく、ペースが遅過ぎると感じたので前に行った。その後はうまくリラックスできたね。直線で四位さんの馬(2着スワーヴリチャード)が来ているのは分かっていたけど、最後までしっかり動いてくれました」とルメール。

 母国フランスでは09年にソウルスターリングの母スタセリタでディアヌ賞(仏オークス)、ルアーヴルでジョッケクルブ賞(仏ダービー)と2週連続で制覇(施行順は後者が先)しているが、この時も2頭はジャン・クルード・ルジェキュウ舎の僚馬だった。「一番うれしかったのは藤沢和調教師にダービーをプレゼントできたこと。オリビエ(ペリエ)でたくさんGIを勝っているけど、ダービーはまだ勝っていなかったから」と自身の日本における“ダービージョッキー”の称号獲得以上の喜びを口にした。

 デビュー30年目の節目、70歳の定年まで残り5世代となった中で偉業達成にこぎつけた藤沢和調教師は「いつか勝てるとは思っていたが、時間がかかったなあと思います。そんなにダービー、ダービーってやってきたわけではないが、何回かチャンスがあってもうまくいかなかった。母(ラドラーダ)、祖母(レディブロンド)と期待された馬。この馬も早い時期から素晴らしい馬で“もしかしたら”とは思っていた。前日から東京競馬場入りして、気合が乗っていい体になっていた」。大勢の関係者やファンから祝福を受け、喜びをかみしめるというよりも、むしろ安堵の表情でレースを振り返った。

 過去にはシンボリクリスエス、ゼンノロブロイが青葉賞Vからダービーへ挑んだが、2着止まり。今回のレイデオロは昨年暮れのGIIホープフルS優勝後に疲れが抜けず、結果的に皐月賞が叩き台という形に。“運のいい馬が勝つ”といわれるダービー。この偶然が理想的なローテをもたらしたとも言える。

 一方で皐月賞やトライアルの青葉賞、プリンシパルSがすべてレースレコードだったの対し、この日のV時計は2分26秒9と平凡。中間に降雨があったとはいえ、先週のオークスより実に2秒8も遅い。レイデオロ自身の実力はいまさら説明するまでもないが、しばらく雑音がついて回るのは仕方がないところ。その辺は今後の自身の走りで答えを出していくしかない。

「かかるわけではないので2400メートルは上手に走ってくれたが、これ以上の長い距離となるとどうか。古馬と対戦か、3歳限定戦にするのかは馬主さんと相談して決めたい」と秋の見通しを示した同師。果たして牝馬のソウルスターリングとともに世代頂点に立った2頭がどこまで強くなるのか、どのような道を歩むのか――かつてスタッフの一人が“慧眼(けいがん)”と称し、数々の記録を塗り替えてきたトレーナーの挑戦はまだまだ終わらない。

最終更新:5/30(火) 21:55
東スポWeb

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