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夢の全自動洗濯物たたみ機「ランドロイド」にできること、できないこと

5/30(火) 20:39配信

ITmedia LifeStyle

 2015年の「CEATEC JAPAN」で注目を集めた全自動衣類折りたたみ機「laundroid」(ランドロイド)。開発元のセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズが正式版を披露し、予約の受付を開始しました。実売想定価格で185万円(オープンプライス)。夢の全自動洗濯物たたみ機は、どのような製品なのでしょうか。

折りたたみ可能な衣類

 見た目は大きめのクローゼット。まるで高級家具のように凝った外装です。前面は大判の強化ガラスで覆われ、両サイドは天然木のパネル。また前面中央にある「サークルインタフェース」と呼ばれる操作部と、衣類を投入するインサートボックスのレバーには本革素材を配してワンポイントとしました。全体をブラックやブラウン、クリーム色などでまとめた4種類のデザインがあり、天然木や革の種類も異なります。

●ランドロイドのツカイカタ

 サークルインタフェースは、回して操作するダイヤルになっています。時計の針をモチーフにした突起があり、これが例えば3時の位置にあると「準備完了」。最下部の「インサートボックス」を開いて乾いた衣類を入れた後、ダイヤルを7時の位置に動かすと「折りたたみ作業開始」です。作業が完了すると12時の位置のLEDが光って通知。ダイヤルを回すと電動スライドドアが開き、キレイに折りたたまれた衣類が出てくるという寸法です。

 インサートボックスには、1度に20枚から30枚の衣類を入れることができます。たためる衣類は、半袖/長袖のTシャツやボトムス、パジャマ、タオルなど。また「Yシャツなどはボタンを上から3つくらいとめてから入れてほしい」(同社)とのことです。

 一方、パンストなど一部たためない衣類もあるほか、左右の靴下をまとめるといった作業もできません。また裏返しになった衣類は裏返しのままたたんでしまう点にも注意が必要です。それでも一般の家庭で洗濯する機会の多いものはカバーできていますし、靴下のペアリング機能については対応を進めていて、「精度が高くなったところでアップデートを実施したい」と話していました。

 衣類が出てくるピックアップトレイは6つに分かれていて、Tシャツやタオルなどのアイテム別に仕分けられて出てきます。またスマートフォンアプリを使うと、仕分けモードの変更も可能。家族それぞれの衣類を分けるモードを選べます。つまり、お父さんのシャツとズボンはお父さん用の棚にまとまって出てくるので、そのままタンスに持って行けます。さらに家族で仕分けた場合もバスタオルとハンドタオルだけは例外としてまとめてくれるので、一気に脱衣所に運べるというわけ。よく考えられています。

 ただし、すべての衣類を家族別に仕分けるためには、ランドロイドが家族の衣類をすべて記憶しなければなりません。事前の登録作業として、アプリ上で例えばお父さんを指定し、インサートボックスにお父さんの衣類をまとめて投入する必要があります。するとランドロイドが自慢の画像解析技術により、衣類それぞれの特徴をもとに自動登録してくれます。登録は最初の1回だけで、衣類はまとめて投入できるため、あまり手間にはなりません。ただし、この作業を家族全員のぶん、実行する必要はあります。

 さて、面倒な登録作業が済むとランドロイドには新しい機能が追加されます。それは「家族が持っている衣類のオンラインデータベース」。スマホ上で持っている衣類を確認できますし、さらにランドロイドがたたんだ回数から使用頻度――つまり“お気に入り度”までデータとして参照できることになります。この衣類データベースを活用すると、新しい利便性が生まれます。

●パーソナルな衣類のコンシェルジュサービス

 発表会で披露されたのは、「airCloset」(エアークローゼット)というサービースとの連携でした。エアークローゼットは、日本で初めて普段着に特化した月額制の衣類レンタルサービス。ユニークなのは、ユーザーが好みの衣類を指定して借りるのではなく、プロのスタイリストがチョイスした服が毎月3着ほど送られてくること。3着のうち1着は“チャレンジ枠”になっていて、それまで自分が手を出してこなかったタイプの服に出会えたりするのも魅力だそうです。

 エアークローゼットは約300のアパレルブランドから衣類を調達しており、総数は10万着に及びます。また登録スタイリストも百数十人という規模を誇り、約11万人の会員に向け、毎月新しいアイテムやコーディネートを提案しています。衣類の返却期限は設定されておらず、月額料金を支払っている限り使い続けられます。気に入った場合は買い取りも可能です。

 このサービスとランドロイドの衣類データベースを組み合わせると、例えば「データベースから良く着る服、逆にあまり着ていない服を抽出し、その着こなしやコーディネートをスタイリストが提案する」といったサービスが考えられます。コーディネートのために必要なアイテムはエアークローゼットで送られてくるので手間いらず。まさに「衣類のコンシェルジュサービス」(airClosetの天沼聡社長)です。

●Alexaでランドロイドを操作

 発表会にはCerevoの岩佐琢磨社長も登壇しました。Cerevoといえば、IoTを軸にユニークな家電を発表し続けている日本のスタートアップ。最近では「1/8 タチコマ」が話題になりました。

 Cerevoが今年1月にラスベガスで開催されたCESに展示したのが、話しかけると点灯&変形するロボットライト「Lumigent」(ルミジェント)。その後、Amazonの「Alexa」をサポートすることも発表していますが、このルミジェントを介してランドロイドを音声操作できるようになります。もちろんAlexaの日本語対応が前提ですが。

 例えば、「あとどのくらいでたたみ終わるの?」と聞けば、「あと1時間です」などと答えてくれます。わざわざスマホを取りに行く必要もありません。岩佐社長は、「いままでも音声認識技術はあり、出ては消えていったが、今回は違うと思う。それは、相手に知性があれば(音声操作が)恥ずかしくないから。すぐに返答を返してくれるAlexaは、これまでの技術とはだいぶ違うのではないか」と話していました。なるほど頷けます。

 とても便利なランドロイドですが、やはり気になるのは価格でしょう。185万円という値段では、余裕のある家庭にしか導入できません。この点についてセブン・ドリーマーズの阪根社長は、「遠くない未来、世界中の人たちが食器洗い機を求めるような価格で購入できるようにしたい。何年後になるかは分からないが、数さえ出れば安くできる設計にはしている」と話していました。量産効果で安くなる可能性もある、ということですね。

 ランドロイドは5月30日から限定予約を開始し、その順番で9月下旬頃に正式な受注を受け付ける予定です。出荷は「その数カ月後になる」見込み。早ければ年内、遅くとも来年には“夢の全自動洗濯たたみ機”が一般の御家庭に届くことになります。早く量産効果が出るよう、たくさん売れることを祈りましょう。

最終更新:5/30(火) 20:39
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