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VR技術で見えた3Dポルノの恐ろしい未来 研究

5/30(火) 15:32配信

The Telegraph

【記者:Sarah Knapton】
 バーチャルリアリティー(VR、仮想現実)ポルノの成長によって、関係を絶たれた元恋人が腹いせに相手の性的なアバター(ネット上でユーザーの分身として用いられるキャラクター)をつくったり、卑劣で暴力的な報復をしたりする可能性が出てきたと、専門家たちが警鐘を鳴らしている。

 世界最大のコンピューターインタラクションの学会「CHI 2017」でVRポルノの台頭について研究した結果を発表したのは、英ニューカッスル大学(Newcastle University)の研究者ら。

 研究チームは、VRを楽しめるオキュラスVR(Oculus VR)社が開発した「オキュラス・リフト(Oculus Rift)」やソニー(Sony)の「PlayStation VR」といったヘッドセットを使用することで、虐待を伴う過激な画像が驚くほど「リアル」に体験できると指摘。さらに、3D画像ツールが利用可能になったことと、実在の人物を基にした「自前ポルノ」の広がりによって、リベンジポルノの未来が左右され得ると主張し、VRヘッドセットのメーカーに対して、自社の技術を通して見てもよい内容に関して指針を設定するよう要請している。

 研究を主導した博士課程の学生、マシュー・ウッド(Matthew Wood)氏は言う。「リベンジポルノ自体がすでに違法行為だが、多くの人が行っており、いったんデジタルデータの画像や映像が世に出れば、打つ手はほとんどない」

 VRは市場としてはまだ新しく、フェイスブック(Facebook)やプレイステーション、グーグル(Google)などのヘッドセットが発売されたのは2016年末のことだ。

 研究者らはVRポルノの未来を予測するために、45人の参加者に完璧な3Dファンタジーをつくってほしいと依頼。加えて、第2のシナリオとして、「タブー領域」を深く掘り下げる研究にも協力してもらった。

 その結果、出来上がった3Dのストーリーは、男性が女性をおとしめる性行為をしたり、性行為を強要したりするなど、時に暴力的なイメージを伴い、現実世界の許容範囲を超えたものが多かった。

「大半の人にとっては、VRポルノが潜在的に持つ力によって『完璧』と思われる性体験への扉が開かれてしまうようだ。でもその性体験は、現実世界では誰にも受け入れられないシナリオだ」とウッド氏は付け加えた。

「人によっては、VRポルノによって極めてどぎつい暴力的な画像を伴うレベルにまで逸脱してしまう場合があり、こうしたコンテンツには依存症を生み、徐々に歯止めが利かなくなる可能性があることも分かった」

 研究チームはまた、3Dポルノの台頭がカップルの関係に悪影響を与えたり、性差別を助長したり、女性の搾取につながったりする可能性もあると警告。「VRポルノのリアリティーが増しているため、浮気のような経験にもなり得る」と、ウッド氏は語っている。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:5/30(火) 16:23
The Telegraph