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大分県、温泉の経済効果なんと1200億円 県民の利用は全国の5倍にも

5/30(火) 11:14配信

qBiz 西日本新聞経済電子版

 大分県民が温泉に入る回数は全国平均の約5倍で、宿泊などによる経済波及効果は1236億円-。大銀経済経営研究所(大分市)は、県内の温泉の特徴や生活とのつながりを考察したレポート「おおいた温泉白書」をまとめた。「おんせん県」大分の実力を多角的に分析している。

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大分県民の利用は全国の5倍

 白書はまず、県内の温泉の現状を分析。源泉数4381カ所(全国の16・0%)、湧出量毎分27万8934リットル(同10・6%)で、ともに全国1位。200リットルの浴槽で計算すると「県内の約48万世帯全ての浴槽を約6時間で満たす」という。市町村別では別府市が源泉数、湧出量とも1位。

 個人宅や共同管理の浴場への引き湯が2378カ所に上り、2位の鹿児島県(367カ所)を引き離す。「県民の34%が毎月1回以上入湯する」「34%が30分以内で温泉に行ける」「1年に16・4回温泉に入り(ほかの全国調査と比べ)全国平均の4・8倍」などのデータを示し、身近さぶりを紹介している。

「温泉が存在することで観光産業が成り立っている」

 また、入浴以外にも、ハウスの暖房など農業園芸74カ所▽地熱発電72カ所▽「湯の花」製造28カ所▽スッポン・ウナギ・ドジョウの養殖16カ所-など、多様な利用例を挙げた。

 さらに、東京、大阪、福岡でアンケートしたところ、大分を旅行する主な目的は61・7%が「温泉」と回答。県内の観光消費額からこの割合がなかった場合を割り出した。温泉によって新たに生み出された価値は640億円で、県の農業生産額(686億円)に並ぶ規模。県経済全体への経済波及効果は1236億円と推計し、「温泉が存在することで観光産業が成り立っている」と強調している。

 同研究所によると、県内の温泉の経済波及効果を調べた詳しい報告はなかった。沓掛正幸社長は「温泉が大分にとってかけがえのない財産だと再認識した。温泉を将来に引き継ぐため、資源保護の観点も重要になる」と話した。

 白書は1部1620円(税込み)で希望者に販売する。A4判168ページ。同研究所=097(546)7770。

西日本新聞社