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日産が中型車で大攻勢をかける「CMF」とは?

5/30(火) 11:45配信

ニュースイッチ

新設計手法の採用拡大、三菱自も「アウトランダー」で加わる

 日産自動車は新設計手法「コモン・モジュール・ファミリー(CMF)」を採用する中型車について、2022年までに年産台数を現在比2割増の190万台超に引き上げる。日産、仏ルノーが対象車種を増やし、三菱自動車も加わる。設計・調達コスト削減とともに商品力を底上げし、3社連合で世界シェアを上げる。

 CMFは日産とルノーが開発した設計手法。エンジンルーム周辺やボディー下部の前・後部など五つのモジュールに分けて開発・組み合わせ、小型から中型車までさまざまな車種を効率良く開発する。設計コストは40%減、調達コストは30%減が見込めるという。

 日産は13年にCMFを多目的スポーツ車(SUV)「エクストレイル」を皮切りに、SUV「キャシュカイ」にも採用した。CMFは車格ごとに3タイプあり、CMF―C/DはSUVやミニバンなどの中型車向け。日産とルノーのCMF―C/Dを採用した車両の年間生産台数は、16年で160万台だった。

 19年にもCMF―C/Dを、三菱自がSUV「アウトランダー」の新型車で適用する見通し。日産やルノーも採用車種を増やす。これにより日本と中国、韓国では日産とルノーと三菱自、英国やフランスなどの欧州は日産とルノー、米国は日産が同手法による中型車を生産する形となる。

 トヨタ自動車や独フォルクスワーゲン(VW)など年間販売1000万台超の自動車メーカーは、モジュール開発を推進している。 トヨタは20年頃までに新設計手法「TNGA」を世界販売台数の半数に導入する計画。日産も1000万台体制に向け開発・生産基盤を固める。

成果さらに刈り取りへ、3者の個性をどう生み出すか

<専門家の見方>
 日産-ルノーのCMF戦略の初期3年の成果は、着実に発揮されている様子である。購買、生産関連でのコスト改善は日産業績成長の強いドライバーと成ってきた。

 これから、CMF-C/Dの第2世代、CMF-Bの本格拡大期に入る。注目は、三菱自動車が2019年の「アウトランダー」からCMF-C/Dを活用する方向であること。

 シナジーは共同購買の効果を超えて、開発、設計、調達の領域に一気に拡大が望める。課題は、個別モデルの個性を生み出し、いかに品質費用をコントロールしていくかにあるだろう。
(ナカニシ自動車産業リサーチ代表・中西孝樹氏)

最終更新:5/30(火) 11:45
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