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天然記念物アホウドリがいすみ沖に 斎藤さん撮影成功 34年前から飛来確認

5/30(火) 12:05配信

千葉日報オンライン

 千葉県のいすみ市沖で国の特別天然記念物、アホウドリの群れが確認され、釣り船経営、斎藤俊一郎さん(52)=同市=が写真撮影に成功した。多いときには100羽超が群れているといい、専門家は「こんなに(はっきりと写った)大きな写真は見たことがない。貴重だ」と驚いている。

 8年前から12~5月の期間をメヌケ釣り専門にした斎藤さん。ポイントは同市沖約36キロで、最近までアホウドリとは気付かず、水面に現れた魚をついばまれる被害を受けていた。船に乗り始めた34年前からいたといい、「サメに次ぐ天敵」と困っていた。

 一方で、翼を開くと2メートル超ある立派な姿や締まった顔つきに魅せられ、スマートフォンで撮影を続けていた。今年4月に黄色い足輪が付いた個体を見つけ、参加する地元の環境保護団体「夷隅郡市自然を守る会」に相談し、“正体”を知った。「聞いてびっくりしました」

 アホウドリのほか、濃灰色のクロアシアホウドリ、目の上に黒いラインが入ったコアホウドリも見られるという。1~3月がピークだといい「何百羽といる」と振り返る。「肝が大好物」と、釣れたサメの内臓を海に投げ入れると「たも網ですくえる距離まで来ます」と頬を緩める。

 山階鳥類研究所(我孫子市)によると、鳥島で繁殖活動をしたアホウドリは、11~4月ごろまで500キロ以上離れた房総~三陸沖まで餌を取りに飛ぶという。尾崎清明副所長は「黄色い足輪は鳥島で付けたもの。保全活動をしており、小笠原や八丈島に向かう船から見られるようになったが、大きな写真は見たことがない」と説明している。