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世界で最も痛み伴うショート-読み外れた弱気派、中国恒大急騰に嘆く

5/30(火) 11:21配信

Bloomberg

香港上場の中国不動産開発会社、中国恒大の株価が驚くべき勢いで上昇しており、同銘柄の空売りは今年、世界で最も痛みを伴う取引となった。追い打ちをかけるように同銘柄を空売りするコストも上がっている。

IHSマークイットのアナリスト、サイモン・コルビン氏(ロンドン在勤)によれば、空売りのため中国恒大株を借りる際の金利は1月以降5倍余り上昇し、約10%となった。中国恒大が3月下旬に自社株買いを開始してからの上昇率は2倍。同氏は電子メールで、中国恒大の貸株は「ほぼ全て予約済み」だと指摘した。

中国恒大の株価は年初から3倍超に上昇。空売り投資家に打撃を与えただけでなく、同社株に強気のアナリストの間からさえ戸惑いの声が聞かれる。同社が中国本土市場での裏口上場(非上場会社が上場会社を買収して上場すること)を前に戦略的投資家から資金を調達する計画であることや、中国の中小都市の住宅価格上昇の恩恵を受けるとの観測が株価急騰の一因だ。

CIMBセキュリティーズのアナリスト、レイモンド・チェン氏(香港在勤)は電話取材に対し、「中国恒大株のショートは勧めない。勢いが強くてリスクが高過ぎる」と指摘。「裏口上場の完了まで勢いが続くだろう。その後は株価がある程度調整するかもしれない」と話した。

中国恒大株は29日、前週末比で一時27%急騰し、上場来高値を更新した。26日に入手したリポートでJPモルガン・チェースは、中国恒大のビジネスモデルは持続不可能だと指摘した。

ブルームバーグの集計データによると、時価総額10億ドル(約1110億円)以上で、空売り残高の割合がマークイット調査で10%以上を占めるなど、世界の主要な空売り対象銘柄のうち中国恒大株の値上がり率が最大となった。29日の急上昇が影響した。

原題:World’s Most Painful Short Just Gets Worse for Evergrande Bears(抜粋)

Lisa Pham, Moxy Ying

最終更新:5/30(火) 11:21
Bloomberg