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有効求人倍率43年ぶり高水準、株式市場で小売株期待の声-総賃金伸び

5/30(火) 14:48配信

Bloomberg

求職者1人に対する求人数を示す有効求人倍率が43年ぶりの高水準となった。アベノミクス以降の国内経済情勢の好転などから労働環境の改善が継続していることが示され、日本株市場では今後の賃金、個人消費への好影響を見込み、小売株に期待する声が上がっている。

厚生労働省が30日に公表した4月の有効求人倍率は1.48倍と1974年2月(1.53倍)以来の水準となり、バブル経済期で最高だった90年7月の1.46倍を超えた。就業地別で最高は福井県の2.06倍、最低は北海道の1.13倍。受理地別の最高は東京都の2.07倍、最低は1.09倍の北海道だった。SMBC日興証券は、特に新規の求人倍率が2倍超の高水準を1年以上にわたり維持している点に言及。有効、新規求人数がともに増え、企業の求人意欲は相当強いと分析した。

第一生命経済研究所経済調査部の藤代宏一主任エコノミストは、戦後直後に生まれた団塊世代の大量退職に伴い、構造的な人手不足が続いており、「近い将来、求人倍率が1.5倍以上になっても不思議はない」とみる。

また藤代氏は、「1人当たり賃金はさほど上がっていないが、雇用者全員が受け取る総賃金は2%台後半の伸びを継続している」と指摘。良好な雇用情勢の持続が予想される中、「消費は今後相当強くなる。一部小売株はインバウンド需要の一巡で業績の伸び率がピークアウトしたとみられ、調整しているが、インバウンド抜きでも恩恵を受ける銘柄も多く、小売株再評価の余地が大きい」との見方を示した。

経済産業省が30日に公表した商業動態統計の小売業販売額は前年同月比3.2%増え、昨年11月以降、6カ月連続で前年水準を上回った。

Hideki Sagiike

最終更新:5/30(火) 14:48
Bloomberg