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北海道→筑西 筑西の親子、自転車で650キロ走破

5/31(水) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

筑西市の親子が今月、5日間で約650キロを走破する自転車の旅を成し遂げた。北海道函館市から自宅まで、1日で170キロを走ることもあった。旅の目標は「困難に挑み、乗り越えること」。ひたすらペダルをこぎ続け、ゴールを目指した。

親子は筑西市乙、保育園園長、中山天公(みつる)さん(44)、長男で小学6年の陽樹(はるき)君(11)。

きっかけは、今年初めの親子の会話。「自転車で北海道から走ってみたい」-。陽樹君は小学3年の時、千葉県柏市の親戚の家まで65キロを自転車で走ったことがあり、単純に「もっと長い距離に挑みたかった」。

4月にロードバイク2台を購入。5月の大型連休の5日間で挑戦することを決めた。総距離650キロ。ただ、2人とも自転車での長距離は初めて。1日100キロ以上を走ることは難しいと、周囲からは心配する声ばかり受けた。

組み立て式の自転車を担ぎ、JR下館駅から電車で北上し、函館市へ。5月3日早朝に同市を自転車で出発した。フェリーで青森港に渡り、本格的な挑戦が始まった。初日は予想に反して急な上り坂の連続。コンビニ店もない山道が続く。陽樹君は苦しくて、泣きながら登ったという。

朝5時に出発し、日が暮れるまで走った。初日は72キロ、2日目149キロ、3日目145キロ…。先導役の陽樹君は「つらくてもうやめたい」という弱音は日記にだけ書き、疲れてくたくたになった父を気遣った。

中山さんはフェイスブックで旅の様子を発信し続けた。多い時は100件以上のコメントが寄せられた。結城市、会社経営、市村尚輝さん(33)はラップの応援曲を2日間で完成させて2人に贈った。

市村さんは「自分がフルマラソンに挑戦した際、沿道の声で頑張ることができた」と話す。冒頭「諦めんな」と繰り返される曲に、陽樹君は「勇気とやる気が出た。うれしくて何度も聞いた」と振り返る。

地元の人たちから温かい応援を受けながら、青森から南下。5日目、家族に迎えられ、無事にゴールした。

わが子の成長に目を細める中山さんは「この旅は息子のためにと思っていたけど、自分で得たものが大きかった」と振り返る。陽樹君は「やったぞっていう気持ちでいっぱい。来年は中学生。バスケットボール部に入って頑張りたい」と誇らしげに語った。 (平野有紀)

茨城新聞社