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lynch. 過去を受け入れ、再び動き始めた4人の意志表示/インタビュー1

6/1(木) 0:00配信

エキサイトミュージック

 
■lynch./New EP『SINNERS-EP』インタビュー(1/4)

昨年暮のメンバー脱退により全ての活動を自粛していたlynch.。しかし今年2月10日、復活ライブを告知。4月18日、新木場STUDIO COASTでのライブ『THE JUDGEMENT DAY』でついに復活を果たした。そして5月31日には新作『SINNERS-EP』をリリースする。空席のベーシストの座には、キャリアあるベーシスト5人が名を連ね、lynch.を強力にバックアップ。楽曲もバンドサウンドも、lynch.にしか成し得ないもの。引き金は彼ら自身の手で引かれた。その負から正へと転化したエネルギーは強く、逞しい。6月9日からは全国ツアー『TOUR'17「THE SINNER STRIKES BACK」』もスタートさせるlynch.に、復活した今のこと、作品について訊いた。
(取材・文/長谷川幸信)

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求められてステージに立てることは本当に特別で素晴らしいことなんだと噛みしめた

――今年4月18日のライブ『THE JUDGEMENT DAY』のステージ上で復活の第一声をファンに届けましたが、改めて活動を再開した思いは?

晁直:始まる前は不安もあったりしたんですけど、ライブをやってみたら、環境を整えてくれたスタッフとファンへの感謝の思いと、やれたという安堵感が率直な感想でした。その後、ファンクラブ限定の東名阪ライブをやったんですよ。明徳は抜けて、これは悪い言い方かもしれないけど、別のやり方だけど、lynch.をやっていけるなと思いました。

玲央:しばらくライブができなかった期間……約5ヵ月間なんですけど、それまで10年近く活動を止めることなく、年間50本以上のライブを続けてきた人間なので、やっぱり久しぶりのライブを行なえることやステージに立てることは特別なことなんだな、と改めて感じました。その後の東名阪でのファンクラブ限定ライブで、求められてステージに立てることは本当に特別で素晴らしいことなんだなと噛みしめました。

悠介:とにかく心配を掛けてしまった思いが一番強かったので、恩返しをしないといけないなと。シンプルにその一言に尽きます。あの日、集まってくれた人達に対して自分達の思いを伝えることができたので、一安心できたかなという。まだまだやらなければいけない使命はたくさんありますけど。

葉月:COASTのステージに立った時、2,400人のお客さんが客席フロアを埋め尽くしていて、ライブが始まったら泣いている子もすごくいて。lynch.はすごいバンドなんだなと、客観的に見ていた自分もいて。これは僕らの勝手で活動を止めたり終わらせたりしちゃいけねえな、と思いましたね。僕らだけのものじゃないなって。

――バンド自体はもちろん、曲もそうですよね。リリースしたあとは、ある意味、受け手のものになりますから。

葉月:うん。でも初めて思ったんですよね。もちろん感謝はずっとしていたんですけど、それ以上の特別な感情でいっぱいでした。

――活動休止期間、自問自答もしただろうし、バンドを冷静に分析することもあったと思うんです。そして時間が経つにつれて次への欲求も生まれていったんじゃないかと。それぞれ、lynch.に対して何を考え、lynch.の今後に何を求めようとしていました?

玲央:純粋に、どう再始動するのが一番、受け手側のダメージが少なく、なおかつ楽しめるかってことばかり考えていました。もう、なってしまったものはしょうがないので、そこで自分達自身が感傷的になってしまったり、悲劇のヒーローになってしまったら、誰も喜ばないなって。改めてlynch.を自己分析というよりも、一時停止してしまったものをどう再生させ、みんなをいい意味でワッと驚かせて楽しんでもらえるか。

――リーダーらしい言葉ですね。

玲央:リーダーとしての責任ももちろん感じてはいたので、自分のことよりも周りのことばかり考えていたかもしれない。

悠介:僕はみんなとはちょっと違う感情で、昨年が今までにないぐらい波に乗れた順調な活動ができていて、そこからの急ブレーキだったんです。だから、高く保てていたテンションやモチベーションが一気になくなってしまって。他のメンバーは気持ち的に、次に向けてスタートを切るのが早かったんですよ。でも僕は他のメンバーのような考え方にすぐにはなれなくて、正直、しんどいなって時もあったし。それを申し訳ないなって思いもしました。だけどlynch.は僕らだけのバンドではないので、このままじゃいけない、なんとかしなきゃいけないって徐々に思うようになった。だけど、こんなにたくさんのものを背負っていることを、なぜ明徳は気づけなかったのかって、それは今でも僕は思っているんです。

――休止期間中、ギターには触っていたんですか?

悠介:1ヵ月間は触ってなかったです。昨年12月いっぱいは触ってなかったですね。ただ腐っていてもしょうがないなってのもあるし、何かしなきゃいけないって、今年1月に入ってからギターを再び手にして、曲作りも始めたんです。

――音楽に向かっていく中で、徐々に気持ちも前向きに?

悠介:そうですね。言っても、音楽しかないんで、僕には。

晁直:昨年がすごくいい一年で、その最後にズッコケて、さあ、どうしようってことしかなかったですね。でもズッコケたままではファンが悲しんでいるだけだし。僕らが発信しないと何も始まらないから、いつ始めるのか、どうやって始めるのかってことばかり考えてました。そして、その時が来るまで、ドラムを定期的に叩くようにして、自分を磨くようにしていました。

葉月:客観的にlynch.を見ることができたのは、さっきも言ったように、4月のSTUDIO COASTのライブの時だったんです。休止中はlynch.をどう思ったかというよりは、注目がものすごい集まっているという自覚はあったんですよ。僕は復活することしか頭になかったので、その集まっている注目をどうやったらものにできるのかと。ベーシストがいない、じゃあ、それを利用して何をしようってことも考えていて。それでベーシスト5人がいる今回の『SINNERS-EP』とか、ベーシスト4人が入れ替わる4月のCOASTのライブというものに辿り着くんですけど。

――lynch.というのは、実はミュージシャン達にも支持されているバンドですよね。今回の『SINNERS-EP』やライブにも参加している人時クンが言ってたんですけど、lynch.が必要としているんであれば俺は何でもやる、と。Jも同じようなニュアンスのことを言ってましたよ。あとヴィジュアル系からラウド系まで幅広いバンド達と対バンなどもしてきたから、いろんなミュージシャン仲間から愛されているバンドでもあるんですよね。

玲央:うん、ほんとに嬉しいですよ。