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「佐藤さん」から読み上げられる「さだけかるた」の狙い

5/31(水) 16:45配信

東スポWeb

 全国の“佐藤さん”は必見だ。東京ビッグサイト(江東区)で先日、開催された「デザインフェスタ」で注目を集めていたのは、限界集落の知名度を上げようとするユニークな取り組みだった。

 神奈川県相模原市の左端に位置する青根は、わずか600人弱の住人のほとんどが林業で生計を立てる土地だ。地域おこしに力を入れる中山亮太氏(29)が中心となり、青根の知名度を上げようと作られたのが「さだけかるた」である。

 青根の中でも「上青根」地区の特徴は8割以上の世帯が「佐藤」姓。そこで、全札が「佐藤さん」から読み上げられるカルタが生まれた。青根に住む佐藤さんの姿が描かれた木札と、対応する読み札がユニークだ。

 たとえば「佐藤さん 野生の猪 捕まえた 飼うための檻DIY」の札。中山氏は「猟師の佐藤さんは、イノシシや鹿を銃で獲って食べるより、生け捕りにしておりに入れてから良いタイミングで食べる方がおいしいと言います」と説明する。

 ワイルドな佐藤さんたちの人柄が分かる札に「“さ”だけなの?」「職場の佐藤さんに贈りたい」と興味を持った来場者がブースに集まった。青根のPRの成功の一歩となった一方で、青根の現状も知ってほしいとの思いがある。

 昨年4月、地区唯一の小学校で、県内唯一の木造校舎として知られた青根小学校が原因不明の火災で全焼した。

「6人の生徒は近くの中学に間借りして学んでいるけど、校舎がなければ将来的には統廃合されて小学校はなくなってしまう。子供を持つ家庭も他地区に移れば、青根集落に未来はない。そういう問題があることを知ってもらいたくて作った。知ってもらえれば、何か困ったときに多くのアイデアや力が集まると思う」(中山氏)

 カルタは32枚で3000円だが、1枚100円から販売。売り上げは森作り支援などに生かされる。詳しくは「青根かるたプロジェクト」のホームページで。

最終更新:5/31(水) 16:45
東スポWeb