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妊婦体験、苦労実感 男性記者もやってみた

5/31(水) 9:13配信

岐阜新聞Web

 岐阜県の大垣市民病院(同市南頬町)で活躍する助産師と、助産師を志す女性による交流会が、同病院であった。「未来の助産師」に妊婦の気持ちを理解してもらうべく、専用のジャケットを着て体感する内容も。赤ちゃんをおなかに抱えて生活するお母さんの大変さはいかに-。貴重な体験と聞いて、記者も参加した。
 催しは、5月5日が「国際助産師の日」であるのにちなみ、同病院が企画。県内の女子学生ら7人が参加した。
 妊婦体験は、既婚男性が、妊娠した妻の大変さを分かろうと経験することはあっても、記者のような独身男性の場合はあまりないという。重さ10キロほどで、腹の辺りが膨らんだジャケットを着用し、椅子から立ったり、落ちた物を拾ったりする動作をした。約10カ月の胎児に加え、胎盤や羊水なども含めた重さを想定している。
 実際にやってみると、前述の動作はすんなりでき、横になった状態から起き上がるのに少し手間取ったぐらい。男性だから難なくできたのかもしれないが、女性にとってみれば相当の負担だろう。じわじわと腰に疲労がたまり、ジャケットを脱いだところで、助産師が「今は一瞬だけだからいいけど、これが24時間ですからね」。その一言を聞き、記者と弟の2人を産んでくれた母親の顔がとっさに浮かんだ。2度もこの苦労を経験してきたと思うと頭が下がる。
 子育ては、夫婦はもちろん、周囲の理解や協力があってのこと。しかし、妊婦に対する職場での嫌がらせや、妊娠中であることを示す「マタニティーマーク」を身に付けた女性が、心無い言葉を浴びせられたというケースをテレビなどで見聞きしたことがある。ただでさえ出産に向けて不安なのに、これでは助長する一方。大変さを少しでも実感したことで、妊婦に手を差し伸べ、萎縮してしまわない社会づくりが必要だと思った。

岐阜新聞社

最終更新:5/31(水) 10:33
岐阜新聞Web