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LL牛乳製造要件緩和 温度管理検証が前提 厚労省

5/31(水) 7:06配信

日本農業新聞

 厚生労働省は、常温保存できるLL(ロングライフ)牛乳を製造する際の要件を緩和し、関係機関に通知した。搾乳から生乳処理施設の受け入れまでの温度と時間は、これまでは10度以下に冷却して48時間以内に搬入するのが条件だったが、改正後は現行の条件の他、3度以下で96時間以内に搬入した生乳もLL牛乳として加工できるようになった。新しい要件で搬入する場合には、移送の各段階で事前に温度管理について調査・確認する必要がある。

 同省は食品衛生法に基づき、LL牛乳の製造方法で24の審査事項を設ける。48時間以内の搬入は、その1項目。審査事項が作られた1985年ごろと比べてバルククーラーの性能が上がっていることや、乳業メーカーが個々の搾乳日を把握するのが難しいことが、生乳流通関係者などから指摘されていた。

 政府が2016年6月の規制改革実施計画にLL牛乳の審査事項見直しを盛り込んだのを受け、同省はデータを収集。国内外の研究から、3度以下で保存できれば72~96時間までは細菌の増加や品質の劣化が抑えられると判断した。今年3月に見直し案を取りまとめ、今月改正して通知した。

 日本乳業協会は「(輸送時の)温度を実際にどうやって確認するか難しいのが現状」とする。こうした意見を受け、期間を延長して搬入する場合、各段階で温度がどのように管理されているか事前の検証も条件とした。

 LL牛乳の生産量は、20年間で3分の1の4万6393キロリットル(15年)に減少している。ただ、製品を常温で輸送できるため、農水省によると、香港や東南アジア向けへの輸出は増えている。同省は「輸出戦略の1品目として輸出支援していく」(牛乳乳製品課)と話す。

日本農業新聞

最終更新:5/31(水) 7:06
日本農業新聞