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臓器が空中に浮く! “現実”と”バーチャル”をミックスした『複合現実《MR》医療』

5/31(水) 6:01配信

ホウドウキョク

臓器が空を飛ぶ!『複合現実 Mixed Reality』の手術ナビゲーション

VRと言えばゲームをイメージする人が多いかもしれない。しかし、実はゲーム分野よりかなり前から医療分野でのテクノロジーは進化していた。その中でも世界に先駆けて様々な開発を続けてきたVR医療のパイオニア・杉本真樹医師(国際医療福祉大学大学院)に話を聞いた。杉本医師は、VR医療をさらに革新させ、今や、単なる「仮想」のみならず「現実」と「仮想」をミックスした「複合現実:Mixed Reality」の時代に突入したというのだ。

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まずは、この動画を見ていただこう(※動画はオリジナルサイトでご覧ください)。

オペ中の医師たちの目に映っている患者の体内の映像だ。まさに今からメスを入れようとしている臓器や骨、血管が、空中に浮かびあがっているのがわかる。チーム全員で患者の体内の状態を現実空間で立体視し、位置情報を共有することで「どこから、どのようにメスを進めて腫瘍に到達し、どのように切除または縫合をするのか」を、執刀前に同時に確認できるというのだ。臓器と臓器の位置関係、腫瘍と血管の距離感などを、立体的に正しく空間認識できる凄腕の手術ナビゲーションテクノロジーだ。これにより手術の精度が格段に上がるだけでなく、若い医師も難易度の高いオペにも挑戦できるようになる。モニターやタブレットに触れる必要がないため、滅菌作業が減らせることも大きなメリットだという。

術中には、モニター画面と体内患部の隔たりをなくす為、プロジェクターで皮膚上に直接3D画像を投影して臓器と血管を患者本人にぴったり合わせるイメージ・オーバーレイ手術も可能だ。これらの技術により、手術の成功率が高まるだけでなく、手術時間も短縮、患者の負担が軽減できることは言うまでもない。

次の動画を見て頂こう。上記の映像を共有しながらオペをすすめている医師チームの映像(※映像はオリジナルサイトでご覧ください)だ。

医師団が何やら空中に向かって手を動かしているのがわかる。頭部に装着しているのが、その「複合現実」を可能とするホロレンズだ。不透明なグラスに3D画像を表示し、センサーやカメラも内臓されているため、バーチャルなデータを現実空間に表示することが可能なのだという。この技術を開発し、さらに手術も担当しているのが杉本医師だ。

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