ここから本文です

山口にも同じ地名 「川棚」つながり観光連携期待 温泉やまんじゅう、駅名も類似

5/31(水) 10:01配信

長崎新聞

 インターネットで「かわたな」と検索すると、ワード候補の一番上に「川棚温泉」があった。それをクリックすると、長崎県東彼川棚町の施設ではなく、山口県下関市豊浦町川棚にある温泉街のホームページが出てきた。長崎と山口の川棚。二つの場所は名前以外にも類似点が多いようだ。観光関係者からは「川棚」を盛り上げるため、関係構築を期待する声も上がっている。

 豊浦町にあるJR川棚温泉駅。町の観光資料によると、1915(大正4)年の駅開設の際、すでに長崎に「川棚」駅があったため「川棚温泉」になったと記されている。不思議なのが隣の駅の名称。川棚駅の隣は「小串(おぐし)郷」、川棚温泉駅の隣は「小串(こぐし)」。いずれも海水浴場を持つ海沿いにある。さらに川棚小、小串小と学校名も同じ。人気のお土産「川棚まんじゅう」も共通している。

 これだけ似ていると実際に勘違いする人も。昨年12月に豊浦町を視察した川棚町地域おこし協力隊の飯田千織さん(27)は、川棚温泉駅の売店主から、こんな話を聞いたという。「前に『くじゃく荘ってどこですか』って尋ねられました」。くじゃく荘があるのは長崎の川棚。完全に来る場所を間違えたようだ。

    ◆

 ♪川棚名物 お多福 瓦そば-。「小さいころ、テレビでこのCMが流れていた。だから長崎以外にも川棚があるんだと漠然と思っていました」。そう話すのは川棚町地域政策課の入籾竜太係長(41)。瓦そばが名物の豊浦町の老舗ホテル「川棚グランドホテルお多福」によると、1970年代に九州全域でCMを放映していた。

 入籾係長は「(長崎と山口の間にある)福岡辺りで一緒に情報発信できれば、川棚同士いい意味で“綱引き“ができるのでは」と連携の可能性を口にした。

 実は35~40年前ごろ、名前が同じという理由で関係構築を目指す動きがあった。川棚町観光協会の宮崎光会長(66)は、町商工会青年部で活動していた当時、町職員らと豊浦町を訪問。数年間は子どもたちのスポーツ大会など交流が続いたが、自然と立ち消えになった。

 宮崎会長は「昔と同じような機運。今度はしっかり(連携を)形にできれば」と期待。観光PRに取り組む豊浦町の「川棚温泉まちづくり株式会社」の上田繁和事務局長(42)も「まずは民間レベルのつながりを模索したい」としている。

    ◆

 6月11日には、川棚町小串郷の大崎海水浴場で二つの川棚やその間の都市のヒト・モノ・ココロをつなぐ雑貨マルシェが開かれる。他県への情報発信や交流促進を目的に、両川棚に取引先を持つ福岡県の雑貨店(近藤正人代表)が企画した。時間は午前11時~午後4時。問い合わせは近藤さん(電080・4271・6660)。

長崎新聞社

最終更新:5/31(水) 10:01
長崎新聞