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「みんなママのせい?」三歳児神話は母への育児押しつけ 佐賀

5/31(水) 11:11配信

佐賀新聞

恵泉女学園大学長・大日向さん講演

 「三歳児神話、冷静な視点で-」。40年にわたって母親の育児ストレスや不安を研究している大日向雅美(おおひなたまさみ)・恵泉女学園大学学長の講演会が28日、嬉野市公会堂で開かれた。「三歳児神話」について、大日向さんは、科学的、歴史的に検証する大切さを強調。今もなお、つらさを感じ続ける母親に「1人で抱え込まないで」と助言した。

 三歳児神話は、子どもが3歳になるまでは母親が子育てに専念すべきであり、そうしないと成長に悪影響を及ぼすという考え方。大日向さんは、20年にわたり1300人を追跡調査し「専業主婦か働いているかというたった二つの要素で、子どもの発達は変わらない」とした米国の研究結果を示した。

 また、高度経済成長期は、男性が24時間働くために母親に育児を1人で担わせるという家庭モデルを裏付けるために利用されてきた歴史背景を説明した。「かつてのように母性を賛美して、全面的に育児を女性に押しつけるような母性感を改めなくてはいけない」と指摘。1人で24時間、育児を背負い込む“ワンオペ育児”に追い詰められる母親たちに対し、「子どもには愛情が必要だが、それは『母だけ』ではない、『母も』だ。父親、祖父母、地域の人と分かち合って」と語りかけた。

 講演会は嬉野市女性・子ども・家庭支援センターなどが主催し、県内外から78人が参加した。

最終更新:5/31(水) 11:11
佐賀新聞