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日本の航空機生産額、2兆円超えも民間機の減速鮮明

5/31(水) 10:28配信

ニュースイッチ

ボーイングなどからコスト削減要求

 日本航空宇宙工業会がまとめた2016年度の航空機生産(速報値)の総額は、前年度比4・1%減の2兆427億円だった。民間航空機向け部品が大型機の需要減少で落ち込んだ。ただ、防衛や宇宙分野が底堅く推移し、2年連続で2兆円を超えた。

 16年度の生産額の内訳は民間向けが同10・9%減の1兆1788億円、防衛向けが同12・5%増の5270億円、宇宙分野が同0・3%減の3369億円。吉永泰之会長(SUBARU〈スバル〉社長)は「航空宇宙は経済を活性化する先端技術産業だ。こうした使命を肝に銘じ、産業発展に努める」という。

 右肩上がりを続けてきた民間航空機。世界市場は今後20年間で、現状比倍増の5兆ドル規模への拡大が見込まれる。米ボーイングと欧エアバスの2強を軸に、各社の受注競争は激しさを増す。

 日本メーカーと縁が深いのがボーイングだ。大型機「777」や大幅な軽量化が図られた中型機「787」など向けに、胴体や翼などメーンの機体部品から、足回りや内装など幅広い分野を担当。777で21%、787は35%を日本メーカーが担う。次期大型機『777X』でも21%での参画が決まっており、日本勢の地位は盤石となっている。

 ただ、堅調に見えた民間航空機市場にも変化の兆しが出ている。ここにきて、ボーイングとエアバスが相次いで大型機の減産を打ち出した。新興国の景気減速による需要減や、格安航空会社(LCC)の台頭に伴う小型機需要の拡大などが背景にある。

 777の受注は14年の283機をピークに、15年は58機で着地。ボーイング首脳は「必要に応じてさらに減産する可能性もある」と示唆する。エアバスも昨年、大型機「A380」の生産ペースを15年の27機から、18年までに年間12機に減らすと発表した。原油安で燃料価格が低下し、燃費性能の高い新型機への更新を先延ばしにしていることも響く。

 大型機の需要減や利幅の小さな小型機の好調を受け、機体メーカーはサプライヤーに対し、15―20%程度のコスト削減を要求している。このため、コスト圧力は大手とともに中小企業まで波及。事業成長とコストダウンの両立は、中小サプライヤーの大きな課題となっている。

最終更新:5/31(水) 10:28
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