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原点は「機内食」。日本にファミレス革命を起こした元祖「ロイヤルホスト」のひみつ【特集「ファミレス ヒストリーズ」】

5/31(水) 18:40配信

ホウドウキョク

誕生して50年近くになるファミリーレストラン、通称「ファミレス」。当時は家族でいそいそと出かけるハレの場だったが、現在はふだんの生活に入り込んで広く親しまれる存在となった。

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いずれにせよ、どんな人にも足繁く通った店舗や思い出のメニューがあるはずだ。そんなファミレスの先駆けとなったのが「ロイヤルホスト」である。

福岡市の高級フランス料理店「ロイヤル中洲本店」(現「花の木」)などを営業していたロイヤルが1971年、北九州市にロイヤルホスト1号店をオープンした。こうした歴史もあり、福岡市民はいまだにロイヤルホストのことを親しみを込めて「ロイヤルさん」と呼ぶ。

ちなみに、ロイヤルホストとは外食王の異名を持つ創業者の故・江頭匡一が好きだった「ロイヤル」という言葉と、おもてなしの思いをこめた「ホスト」を合わせたものである。

江頭はもともと見習いパイロットや米軍基地の見習いコックなどを経て、福岡にあった米軍基地の御用商人として働いていた。その後、キルロイ特殊貿易株式会社を設立するが、その翌年の1951年に民間航空の運航が再開する。

飛行機好きだった江頭は、さっそく日本航空と機内食を提供する契約を結ぶ。戦後間もない時代、サンドイッチを風呂敷に包み、魔法瓶入りの紅茶を客室乗務員に渡していた。ロイヤルホストの原点は機内食なのだ。

同社戦略企画室の大神田華生留さんは言う。

「江頭はある日、福岡で靴磨きの女性が『私も一生に一度でいいからロイヤルに行ってみたい』と同僚の方にお話ししているのを聞いたそうです。この一言がきっかけで、1959年に福岡の新天町に洋食レストラン1号店を出しました」(大神田さん、以下同)

さらに12年後、北九州にロイヤルホスト1号店が誕生する。当時は焼肉なども楽しめる洋食レストランで、現在も「カウボーイ家族 青山店」として営業中だ。

マリリン・モンローも愛した「オニオングラタンスープ」

ロイヤルホストには、いくつもの有名な伝説がある。その中でも驚くのは、ロイヤル中洲本店がオープンした翌年の1954年、新婚旅行中のマリリン・モンローと大リーガーのジョー・ディマジオ夫妻が来店したということ。

「とくに、オニオングラタンスープを非常に気に入っていただいたようです。大濠公園の『レストラン花の木』には、いまでもモンローが実際に座ったとされる椅子があります」

このオニオングラタンスープは創業から続く看板メニュー。そのレシピをもとに作っているのは福岡のセントラルキッチンで、一晩煮込んだコンソメスープとソテーしたオニオンと合わせて全国店舗に届けられる。

そして、店舗で仕込むクルトンとグリエール、パルメザンという2種類のチーズを浮かべてオーブンで調理する。

現在の価格は450円(税別)。ロイヤルホストといえば少々お高めの価格設定というイメージがある。たしかに、スープが450円というのは高い印象だがモンローも唸らせる味ならば止むを得ないだろうか。

ちなみに、食事といっしょにオーダーした場合、スープのボリュームが多いという声が寄せられたため、2013年冬から量を若干減らし、よりリッチな味わいにしたそうだ。

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最終更新:5/31(水) 18:40
ホウドウキョク