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スルメイカ漁 今季は「大不漁避けられるのでは」

5/31(水) 13:00配信

デーリー東北新聞社

 今年のスルメイカ漁が本格化するのを前に、専門家が資源見通しなどを報告するシンポジウム(主催・函館国際水産海洋都市推進機構)が30日、函館市で開かれた。昨年の記録的な不漁の主要因とされる産卵域の縮小については「過去2年ほど悪くはない」との見方が示された。

 八戸、三沢沖などでは6月上旬からスルメイカ漁が始まる。昨年は太平洋側を中心に全国的な不漁に見舞われ、今年の資源状況が注目されている。

 不漁の主要因は東シナ海の低水温による産卵域の縮小との見方が強く、函館頭足類科学研究所の桜井泰憲所長は「今年は15、16年ほどの大きな縮小が見られなかった。豊漁にはならないが、昨年のような“大不漁”は避けられるのではないか」との見解を示した。

 水産研究教育機構・北海道区水産研究所の山下紀生グループ長も産卵域について「過去2年ほどは悪くない」と同調する一方で「資源量は楽観できる状況ではない」と、今後の調査データを慎重に見極める必要性を強調した。

 スルメイカ減少の背景に、長期的な環境変動による「レジームシフト(魚種交代)」がある可能性については、両者とも「マイワシが増えるなど過去のレジームシフトと似ている半面、異なる傾向もあり、相当慎重な検討が必要だ」などとして判断を避けた。

 シンポジウムでは他に、アカイカやトビイカなどの資源状況についても報告された。

デーリー東北新聞社