ここから本文です

握手拒否のせいで騒ぎが勃発、大会3日目 [全仏テニス]

5/31(水) 18:01配信

THE TENNIS DAILY

 フランス・パリで開催されている「全仏オープン」(5月28日~6月11日/クレーコート)の大会3日目、男子シングルス1回戦。

敗れたロコリがクーリザンとの握手を拒否 [全仏オープン]

 プロであれアマであれ、テニスをプレーしたり、観たりしたことがある者なら誰でも、試合後のネット際での握手は、ラケットやボール、サービスと同じくらい、このスポーツの一部である慣例だ、ということを知っている。そのため全仏オープンで敗れた選手が、その儀式を遂行しよういう対戦相手の試みを拒絶したとき、大会でちょっとした議論が起きた。

 世界1位のアンディ・マレー(イギリス)と、3位のスタン・ワウリンカ(スイス)が勝ち、ロラン・ギャロスでの長居に慣れていないトップ10選手----男子ではアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、女子ではジョハナ・コンタ(イギリス)----が敗れたこの日、もっとも話題を呼んだ出来事は、世界50位と285位が対戦した試合に起因していた。

 1回戦でマルティン・クーリザン(スロバキア)に6-7(4) 3-6 6-4 6-0 4-6で敗れたあと、ローラン・ロコリ(フランス)は、通常はスポーツマンシップの象徴である握手をスキップし、コートサイドに行って自分の荷物をまとめ始めた。

 クーリザンが右手を伸ばしながら彼に近づいて行ったとき、ロコリは“あっちへ行け“とでも言うように、手の甲を振ってクーリザンを追い払った。その後、ロコリは、自分は単なる苛立った敗者だったのではなく、クーリザンが試合を通し故障しているふりをし、全体的に振る舞いに敬意を欠いていたと思ったから握手をしたくなかったのだと言った。

「ただ、彼の振る舞いに問題があったんだ」とロコリは言った。「彼が公正ではなかったからだ。それだけだよ」。

 2回戦でマレーと対戦するクーリザンは最初、そのことについてはノーコメントだと繰り返し、「何でもないことについて大げさなストーリーをつくり出してほしくない」と言って、記者たちに対して挑戦的な態度で記者会見を始めた。

 最終的に、彼は最近のほかのクレーコート大会を棄権する原因となった、左のふくらはぎの問題について話した。彼は、この故障ゆえ、全仏を棄権することも考えたのだという。同日のより遅い時間帯に、クーリザンはダブルスの試合をプレーし、彼とジョアン・ソウザ(ポルトガル)のペアはストレートで敗れた。

 ロコリは、クーリザンは例えば0-6だった第4セットなどに、脚の故障によってプレーを妨げられ、足を引きずっているように見えたと言い、彼が『策略』だと解釈したものに対し、怒りを露わにしていた。

「彼がもう走っていなかったので、僕は彼が棄権するのか、しないのか、と考えを巡らせていた」

 こう言ったロコリの意見では、クーリザンはその後、突然まったく問題なく走り回り始めた。

「僕はただ、物事にはやり方というものがあると言っているんだ。例えば、もし故障したなら故障したってことで、医師を呼べばいいだろう」とロコリは言った。「それが、本当に僕を煩わせたんだ」。

 彼はまたこうも言い添えた。

「現実を見てみるといい。ネットの向こう側にいる人間が、すごく不可解なことをやっているんだ。すごく奇妙なことを」

 一方、クーリザンのほうは、第4セットをこう説明した。

「彼は完璧なプレーをしていた。ミスをおかさず、サービスエースを打ち込んできて、反対に僕はまずいプレーをしていた。あのとき、僕はふくらはぎにちょっとした痛みを感じていた。だから怯えていたんだ」

 最後のポイントのあとの気まずいやりとりの映像は、ソーシャル・メディアを駆け巡り、マレーさえがそれに気づいていた。

「言うまでもなく、今日(クーリザン)の試合のビデオをいくつか見たよ」

 昨年の全仏で準優勝だったマレーは、1回戦でアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)に6-4 4-6 6-2 6-0で勝ったあとに、こう言った。

「明らかに、かなり面白い試合だったね」

 マレーは、4度あったサービスゲームのうち3ゲームでブレークされた第2セットでの問題を克服した。最後の2セットで本来の調子を取り戻したマレーは、そのことを、やや四苦八苦していた今季最初の5ヵ月のあとの吉報とみなしている。

「まずまず、いいスタートだった」とマレーは言った。「言うまでもなく、ここまで僕がどんなふうにプレーしていたかを考慮すればね」。

 2015年全仏チャンピオンのワウリンカのほか、第8シードの錦織圭(日清食品)、第13シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)、第15シードのガエル・モンフィス(フランス)、第18シードのニック・キリオス(オーストラリア)、第21シードのジョン・イズナー(アメリカ)、第29シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は、大会3日目に勝利したシード選手たちだ。反対に、第9シードのズベレフと、第27シードのサム・クエリー(アメリカ)は敗退したシード選手たちだった。

 女子で敗れたシードは、昨年の全豪ベスト4だが、全仏の本戦で一度も勝ったことのない、第7シードのコンタ(イギリス)だけだった。

 先週ローマで優勝した20歳のズベレフは、ここにきてその株を急上昇させていたが、まだグランドスラム大会の2週目に進んだことがない。

「ときどきまずいプレーをすることはある。それがテニスなんだ。後悔はないよ。だって何ができるというんだい?ローマでの僕は素晴らしいプレーをし、大会で優勝した。しかし、ここではまずいプレーをし、1回戦で負けた。それが起こったことだ」

 フェルナンド・ベルダスコ(スペイン)に4-6 6-3 4-6 2-6で敗れた試合のあと、ラケットを自分の脚の上で折ったズベレフは、こう言った。

「でも」と彼は言い添えた。「世界が今、止まるわけじゃない」。(C)AP (テニスマガジン/テニスデイリー)

Photo: 2017 French Open Tennis Tournament - Day Three. Laurent Lokoli of France and winner Martin Klizan of Slovakia sit during an end change during a tension filled Men's Singles round one match at the 2017 French Open Tennis Tournament at Roland Garros on May 30th, 2017 in Paris, France. (Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

最終更新:5/31(水) 23:00
THE TENNIS DAILY