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生産・流通事業所と連携 林業再生へ本宮町森林組合

5/31(水) 17:00配信

紀伊民報

 和歌山県田辺市の本宮町森林組合が木を切って丸太に加工する民間の素材生産業者や原木市場、製材所と連携し、素材の増産や担い手育成、コスト縮減に取り組んでいる。森林組合が生産・流通事業所と連携して森林経営に取り組むのは、県内では初の試み。組合では、今後3年ほどで成果を出したいとしている。協力している西牟婁振興局林務課は「林業再生と山村活性化につながる取り組み」として期待している。

 組合によると、管内の森林面積は約5650ヘクタール、素材の蓄積量は約138万1千立方メートル。伐採適期の人工林が豊富にあるが、年間の素材生産量は約790立方メートル(2015年度)で、市内にある他の森林組合の約7%ほどしかない。

 さらに、作業道などの路網整備や搬出間伐はできるが、皆伐するための架線集材に対応できる人材の育成や作業用機械の確保ができておらず、下刈りや除伐、枝打ちなどの施業が主になっていた。

 そこで近隣の木材流通関連事業所約10社と、各事業体間で業務の相互補完を行い、協力し合う協定を昨年11月に締結。森林組合直営の素材生産班(3人)、提携事業体による担い手の育成を兼ねた素材生産班(3人)と請け負い林産班(2~3人)の3班体制をつくった。

 一方、業務の連携による路網整備や市場への出材をそれぞれ開始。その結果、16年度は約4500立方メートルの素材生産を達成した。

 原木市場や製材所との連携では、中間土場(原木集積場)での仕分けや寸検、積み込みなどの技術向上が図れたほか、素材生産から販売まで円滑に進むようになった。

 組合の森純一専務は「原木市場や製材所は、どこがどんな素材や製品を求めているか情報を持っているので的確な素材生産と販売ができ、連携効果は大きい。関係団体の協力に感謝し、さらなる技術向上を目指す」と話す。

最終更新:5/31(水) 17:00
紀伊民報