ここから本文です

暴力団排除へ「協議会」続々 静岡県内業界団体、商議所

6/1(木) 7:40配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 静岡県内の業界団体で今年に入り、暴力団など反社会的勢力の排除を進めるため推進協議会を設立する動きが相次いでいる。指定暴力団山口組分裂に伴い、各組織が資金源獲得活動を活発化させることに対する警戒感があるとみられる。さまざまな業種の事業所が集う静岡商工会議所も協議会設立を決めた。企業の暴力団対策の研修会も活発で、社会での暴排の網の目はさらにきめ細かくなりそうだ。

 「あんたら、訴えてもいいんだよ」。静岡市葵区のしずおか信用金庫本店で5月下旬に開かれた副支店長らを対象にしたコンプライアンス研修会で、組員にふんする警察官が怒声を響かせた。「融資を断られた組員が支店に抗議に来る」との想定での実践的な演習。指導役の警察官は「3人以上の複数対応」「やりとりの記録化」などができたかを確認し「きっぱりと交渉を打ち切り、警察に連絡を」とアドバイスした。

 県警によると、5月に県印刷工業組合(116事業所)、県レンタカー協会(90事業所)が暴力団排除の推進協議会を設立。組の代紋が入った名刺、カレンダーといった印刷物は暴力団の威力を誇示する道具になり、レンタカーは浜松市などで発生した暴力団の抗争事件で使われるなど「犯罪インフラ」として活用されるケースがある。県警は「業界団体が協議会を設立することは暴力団の活動を制限することにつながる」と期待する。

 静岡商議所は6月、県内の商議所では初めて協議会を発足させる。同商議所は製造、建設、運輸など旧来の業種からインターネット関連など新業種まで計約1万3千事業所が加盟。「大手に比べ、中小企業の暴力団対策はまだ不十分」(柴行延県暴力追放運動推進センター専務理事)とされる中、暴排の取り組みが広がる契機になるとみられる。

 県警組織犯罪対策局の鎌田真人局長は「暴力団が対立抗争を続けるには軍資金が必要。企業活動への不当介入などいろいろな場面で金集めに拍車が掛かる」と危惧する。県レンタカー協会の寺井昭敏会長は「業界の健全な発展に寄与していくためには今まで以上に反社会的勢力を排除する取り組みが必要」と強調した。

静岡新聞社