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腰掛けにあらず 熊田曜子が示した「生涯グラドル」の矜恃

6/1(木) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 通称「グラドル(グラビアアイドル)」を世間に広めたのは80年代の野田義治氏率いる“イエローキャブ”だった。細川ふみえ(45)や小池栄子(36)といった「巨乳軍団」を次々に世に送り出し、一世を風靡した。それまで雑誌のグラビアを飾っていたセクシー系のタレントや女優たちから、無名の女の子が陣取り合戦のごとく入り込んでいった。

「グラビアに出ているうちは芸能人ではない。水着で突き出した巨乳やお尻を見せて男性に顔と名前を覚えさせ認知させたら、洋服を着せてしゃべらせタレント活動に転じる」という野田氏が編み出した新たなタレント育成法だった。その後もほしのあき(40)や小倉優子(33)といったコケティッシュ系も出てきて群雄割拠の時期もあったが、グラビアはあくまでも芸能人になるための手段に過ぎない。やがて卒業していく。“モー娘。”や“AKB48”のメンバーが卒業してタレント活動するのと同じ原理だ。

 体形や肌を考えればグラビアは若いうちが花だったが、そこに現れたのが壇蜜(36)だった。グラビアデビューは30歳。大人の雰囲気漂う壇蜜はたちまちグラビア界を席巻。橋本マナミ(32)がこれに続いた。出版関係者によれば、「ヘアヌードは動くAVに移行。グラビアは見えそうで全部見せない昔ながらのセミに戻ってきている。やはりセミは男の妄想を駆り立てるグラビアの原点」という。

 すでに壇蜜は文化人、橋本もタレント活動に軸足をおいているが、グラビアを卒業せずに頻度を減らして続けている。

「人気になると出まくれば賞味期限も早く一発屋芸人のように消えてしまう。間を空け不定期にグラビアに出ることで新鮮さを長持ちさせることができる」(芸能関係者)

 新たなグラビア商法に続いて、今度は「レジェンド」がグラビア界に現れた。すでに2児の母になった熊田曜子(35)が通算36冊目の写真集を発売した。すでに「最も多く写真集を発売したタレント」としてギネスに申請中という。熊田もグラビアからタレントに転じたが、さほど活躍した実績はない。見るのは決まってグラビアだった。

 それがグラビア一筋16年。肌艶、体形を保たなければ人気も維持できないし、写真集のオファーもこない。熊田は2年前に第2子を出産した後だが、プロポーションは今も変わらない。芸能界には「職業俳優(歌手)」という人がいるが、まさに「職業グラドル」の誕生である。
(二田一比古/ジャーナリスト)