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のん着用Tシャツ「復興ロゴマーク」に問題浮上

6/1(木) 16:32配信

東スポWeb

 女優・“創作あーちすと”として活動するのん(23=旧名・能年玲奈)が31日、復興庁主催の「共創力で進む東北プロジェクト」の応援キャラクターに就任した。東北の前向きな発展を目的に華々しく立ち上げられたプロジェクトだったが、採用されたロゴマーク「Fw:東北」にタイミングの悪い問題が浮上している。悪質なウイルスメールに利用される可能性があるという。

 のんは31日、東京・千代田区の復興庁で開かれた同プロジェクト発表会見に登場した。この事業は、東日本大震災から6年となり「新しい東北」を目指して、復興庁が東北の課題を広く公募。近年、取り組みが目立つ「アイデアソン・ハッカソン」(多様な人材が集まってアイデア創出すること)のイベントだ。

 最近も岩手・花巻で田植えをするなど、2013年に主演したNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台になった東北と深い関係を築くのんの起用は、適材適所といえる。のんは「誰かと何かを作るのは刺激的。皆さんも参加して東北をパワフルに!」とPRした。

 同時にプロジェクトのロゴマーク「Fw:東北」も発表された。のんはロゴが描かれたTシャツを着てにこやかに取材を受けたが、このロゴにタイミング悪く「問題あり」との指摘が飛び出している。

 実は、警視庁犯罪抑止対策本部と日本サイバー犯罪対策センターは5月29日に「ウイルス付きメールが拡散中!」と注意を呼びかけたばかり。問題のメールは「Fwd:」「Fw:」「FW:」の件名の頭に付くものがほとんどだという。メール本文には配送業者を使用したとする偽の商品発送通知が記載されていて、PDFを装った添付ファイルを開くとウイルスに感染するおそれがある。

 ITライターは「このウイルスに感染すると、金融機関のパスワードなどが盗まれるほか、インターネットバンキングの不正送金など犯罪被害に遭うおそれがある」として、こう解説する。

「『Fw:』は『転送』を意味するのは誰でも知っている。誰でも受け取って開いたことのあるメールだからこそ、ウイルスを仕込まれやすい。悪意ある人間が、今後『Fw:東北』という件名のウイルスメールを拡散することは容易に考えつくでしょう。復興庁お墨付きなら、メール受信者も信頼してしまう」

 国の東北復興プロジェクトに便乗したウイルスメールの拡大が懸念されるわけだ。

 プロジェクトの事務局を務めるNECソリューションイノベータ株式会社の関係者は「Fw:」ウイルスについて、本紙が問い合わせると「エッ。本当ですか? 知りませんでした」。今後の対策の必要性を「検討します」と語った。

 警察発表から2日後のプロジェクト発表会見とあって、ウイルス犯罪に関する情報を把握していなかったようだ。

 そもそも、ロゴマークを決定した経緯は――。

「これまでは『東北に帰ろう』という意味で『リターン』や『Re:』のイメージを使うことが多かった。しかし、次は『前に進もう』『次のステップへ』という意味合いでメールに使う『Fw:』(フォワード)をイメージしました。また『共創』から、いろんな人にバトンリレー的につなげていくという思いを込めた」(前出関係者)

 とはいえ、ウイルスがバトンリレー的に広がるのは大問題。復興を願うプロジェクトに便乗した犯罪者が出ないことを願うばかりだ。

最終更新:6/1(木) 17:46
東スポWeb