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6号国道“安心の光” 国交省が相馬、双葉地方に照明灯増設へ

6/1(木) 10:01配信

福島民報

 浜通りの古里に帰還する住民や復興事業に取り組む人々の安全・安心を確保するため、国土交通省は相馬地方から双葉地方にかけての6号国道沿いに照明灯を十数基増設する方向で調整に入った。地元の要望に応え、夜間でも車が走行しやすい道路環境を整える。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被災地を照らす明かりが増えることに地元から歓迎の声が上がった。
 照明灯の増設については31日に相馬地方市町村会と双葉地方町村会からの要望を受け、国交省が方向性を示した。具体的な設置場所や基数は今後、現地の状況を調査して決める。6号国道沿いで降雪により車両の通行に影響が生じかねない場所や、見通しの悪い地点などから選ぶ方針だ。設置に向けた財源は道路整備予算から確保する。
 両会の要望活動は東京の国交省で行われ、双葉地方町村会長の松本幸英楢葉町長が石川雄一道路局長に要望書を提出した。石川局長は「道路管理上、必要な場所に十数カ所増設したい」と意向を示した。
 終了後、松本町長は「(増設は)ありがたい。現時点で6号国道が暗いという印象がある。明かりが増えるよう今後も強く求めていきたい」と語った。両会は同日、増子輝彦参院国土交通委員長(福島県選挙区)にも要望した。
 地元関係者によると、いわき市や広野町、楢葉町などの6号国道には、震災の復旧工事と東京電力福島第一原発の廃炉作業の車両が流れ込み、朝と夕方を中心に渋滞が頻繁に発生している。
 ただし、県内の6号国道では、原発事故で住民が避難した影響で交通事故は年々減少している。県交通対策協議会の交通白書によると、平成22年度には715件(死者3人・傷者998人)あり、28年度は約25%減の524件(死者3人・傷者698人)だった。

■帰還促進と歓迎住民

 国交省の照明灯増設方針を地元は好意的に受け止めている。
 浪江町の佐藤秀三行政区長会長(72)は「6号国道は明かりが少ないと感じていた。照明灯が増えれば、住民の安心安全や交通事故防止につながり、復興を印象付けることもできる」と歓迎した。
 富岡町の坂本寿昭行政区長会長(72)は「防犯の上でも交通安全の上でも照明灯増設はありがたい」と感謝しながらも、実際に住んでいる住民の立場から「6号国道に接続する主要な県道や町道にも街路灯や防犯灯を設置する取り組みを強めてほしい」と注文した。いわき市に避難している双葉町の木幡智清(のりきよ)長塚一行政区長(76)は「明かりが増えることで町に帰りたいという気持ちにつながっていくのでは」と期待した。

■東北電や民報社も寄贈

 東北電力福島支店は県内市町村への街路灯寄贈や無線鉄塔のライトアップを通し、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの福島の復興を応援している。
 これまでにいわき市、相馬市、田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、川内村、葛尾村、新地町、飯舘村などに街路灯を寄贈してきた。東北電労県本部と共同で一日に富岡町、5日に浪江町に発光ダイオード(LED)街路灯を50基ずつ贈る。
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 福島民報社は、原発事故で避難区域が設定された12市町村を対象に街路灯「復興の灯(あか)り」を寄贈してきた。「ふるさと大好き 59市町村応援プロジェクト」の一環。被災地にともる灯りを増やし、帰還住民らの安心・安全を支えて復興を後押しする。川内村、田村市、川俣町、楢葉町、広野町、葛尾村、飯舘村、大熊町、南相馬市、富岡町、浪江町、双葉町に贈った。

福島民報社

最終更新:6/1(木) 10:46
福島民報