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いよいよ明日まで!アニメ『BLAME!』監督&副監督インタビュー・4

6/1(木) 12:30配信

Stereo Sound ONLINE

『BLAME!』はこうして作られた! 制作の環境を取材した!!

 フル3DCGで描かれるハードSF作品『BLAME!』。『シドニアの騎士』などの原作でも知られる弐瓶勉の伝説的な作品で、世界中に熱心なファンがいることでも知られている。その劇場公開が5月20日に始まった。これに合わせ、アニメを制作したポリゴン・ピクチュアズを訪ね、瀬下寛之監督、吉平“Tady“直弘副監督へのインタビューを行なった。ここページではその4をお送りする。



 また、広い階層都市の全景を映したような場面から、物語の展開するキャラクターたちをクローズアップするような場面に切り替わることがあるが、実は全景のシーンをよく見るとすでにそこで都市の中にそのキャラクターが居てちゃんと芝居をしていることがわかる。これも世界全体が構築されていることがよくわかるもの。一度の視聴で発見するのは難しいので、何度も劇場に足を運んで探してみてほしい。

 こうしたデータがあれば、VRムービーなどの制作も容易に行なえるはず。バーチャルなテーマパークというか、その作品世界をVR的に探検できるというのはなかなか魅力があると思う。

※編注:5月14日より、『BLAME!』の世界観を体験できるVRコンテンツ「BLAME! VR」が、VIVEの正規取扱販売店で楽しめるようになっている。主人公・霧亥の視点で都市内部を散策できるほか、重力子放射線射出装置を撃つこともできる。


背景にボケ効果を追加するなど、細部までこだわった映像設計

 そして、『BLAME!』の中でも革新的と言えるのが、多灯ライトを使った照明効果を使っていること。戦闘シーンでの爆発の光などもきちんと光源となっていて、その反射光がキャラクターたちにも当たっているのだ。

瀬下監督 「セルルックのアニメでは、キャラクターの陰をつけるため基本的には光源は1つです。複数になるとセル画的な陰でなく、実写的な陰影になっていきます。ですが、『BLAME!』ではメインの光源だけでなく、爆発や照明などの光も光源として実写的な照明効果も加味しています。背景の景色や遠くのキャラクターのボケた様子もカメラのレンズをシミュレートしてボケ味を出しています。スタッフがいろいろなアイデアを出し合ってアニメ的な質感ながらも、実写的な効果も盛り込んでより豊かで臨場感に溢れる印象になるようにしています。そんなところにも注目してもらえると嬉しいですね」

 『BLAME!』はドルビーアトモス音響の日本アニメ初の採用や、音響監督が各種劇場の調音を自ら実施した「東亜重音」プロジェクトなども大きな話題になっている、映像と音、その両面で今までにないクォリティを追求した作品。ぜひとも、劇場に足を運んで、入念に作り上げられた壮大な世界とドラマを、その映像と音で体感してほしい。

取材・文:鳥居一豊

映画『BLAME!』

5月20日(土)より全国にて2週間限定公開中
<スタッフ>
●原作/総監修:弐瓶勉
●監督:瀬下寛之
●副監督/CGスーパーバイザー:吉平“Tady”直弘
●脚本:村井さだゆき
●プロダクションデザイナー:田中直哉
●キャラクターデザイナー:森山佑樹
●ディレクター・オブ・フォトグラフィー:片塰満則
●美術監督:滝口比呂志
●色彩設計:野地弘納
●音響監督:岩浪美和
●音楽:菅野祐悟
●主題歌:angela「Calling you」
●音楽制作:キングレコード
●アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
●配給:クロックワークス
●製作:東亜重工動画制作局

<キャスト>霧亥:櫻井孝宏/シボ:花澤香菜/づる:雨宮天/おやっさん:山路和弘/捨造:宮野真守/タエ:洲崎綾/フサタ:島崎信長/アツジ:梶裕貴/統治局:豊崎愛生/サナカン:早見沙織

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最終更新:6/1(木) 12:30
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