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津波で流出 八戸・厳島神社の「笠木」返還で米関係者に謝意

6/1(木) 11:38配信

デーリー東北新聞社

 【米国ポートランド市】青森県八戸市の北米訪問団は現地時間の30日、オレゴン州のポートランド日本庭園を訪れ、東日本大震災の津波で大久喜漁港内の厳島神社から流失し、同州に流れ着いた鳥居の返還、再建を支援した関係者に謝意を示した。姉妹都市交流事業でワシントン州フェデラルウェイ市を訪れている八戸の中学生らも合流し、震災がつないだ日米の絆を確かめ合った。

 同神社の鳥居は2013年春にその一部である「笠木」2基が同州の海岸に相次いで漂着。笠木に刻まれた奉納者の名前を手掛かりに、同庭園の内山貞文日本庭園文化・技術主監が中心となって持ち主を捜索、返還され、16年5月までに再建された。

 この日は同庭園の関係者が歓迎会を主催。八戸側からは生徒12人や小林眞市長、伊藤博章教育長、八戸市博物館の古里淳館長ら、米国側からは同庭園のスティーブ・ブルーム最高経営責任者(CEO)、ドリ・ボラム理事、内山さんら計80人が出席した。

 小林市長はあいさつで、「この奇跡的な話だけでなく、ポートランドの人々の温かさを若い世代に語り継いでいきたい」と感謝。発見者など関係者一人一人に贈呈品を手渡した。

 これに対し、ブルームCEOは「返還するに当たり、多くの方々に協力を募ったが、誰もノーと言う人はいなかった。元の場所に戻せたのは本当にうれしい」と顔をほころばせた。

 学区内に鳥居が建つ市立南浜中2年の高崎要さん(13)は「小学生のときにいつも学校の窓から鳥居を見ていた」と振り返り、「なくなって悲しかったが、再建されてうれしい。町のみんなはとても喜んでいる」と報告。

 ボラム理事らに同校の生徒が作った折り紙を手渡すと、大きな拍手が沸き起こり、会場は温かな雰囲気に包まれた。

デーリー東北新聞社

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