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王子HDと日光ケミカルズ、セルロースナノファイバー化粧品原料を開発

6/1(木) 15:00配信

日刊工業新聞電子版

■流動特性備えた水分散体

 王子ホールディングス(HD)と日光ケミカルズ(東京都中央区)は共同で、微細な木質繊維(パルプ)であるセルロースナノファイバー(CNF)を素材とする化粧品原料「アウロ・ヴィスコCS」を開発した。保水・増粘性に優れ、化粧品をべとつかず、みずみずしい感触に調製できる。すでに王子HDは日用雑貨品メーカー向けにCNF増粘剤「アウロ・ヴィスコ」を販売しており、それに次ぐ製品化となる。

 アウロ・ヴィスコCSはCNFの水分散体。粘性があっても揺り動かすと粘度が下がる流動特性(チキソトロピー性)を備え、ジェル状の化粧品でもスプレー容器に入れて噴霧できる。ナノメートルサイズまで解繊されたCNFは透明で、色調にも影響しない。

 化粧品原料大手の日光ケミカルズは、環境に配慮した原材料を使用した製品開発を追求している。森林から供給される再生可能な素材であるCNFに目をつけ、王子HDのサンプルを基礎評価して化粧品原料として優れた特性があることを確認し、両社で2015年8月から用途開発を進めてきた。安全性評価も済ませ1年半余りで製品化にこぎ着けた。

 両社がCNFの化粧品原料化を発表した段階で「大手を含め、ほとんどすべての化粧品メーカーから問い合わせがあった」(佐藤貴広日光ケミカルズ営業部第二グループチーフ)という。早ければ年内にも、製品納入が始まる見通しだ。

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