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全国元自衛官ら平和団体設立へ 安保法に危惧「現場の声伝えたい」

6/1(木) 10:35配信

長崎新聞

 全国の元自衛官有志らが9日に平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)ジャパン」(平和を求める元自衛官と市民の会)を設立する。メンバーの一人で佐世保市の元海上自衛官、西川末則さん(65)は、昨年3月の安全保障関連法施行で自衛隊の海外での活動領域が拡大する中「隊員が他国の戦争に駆り出され、負傷や戦死する危険性が高まっている」と危惧。「語りたくても語れない現職に代わって現場の声を伝えたい」と語る。

 VFPは米国の退役軍人らでつくる平和団体。1985年の設立で、イラク戦争などの帰還兵の心的外傷後ストレス障害(PTSD)被害調査やケア、反戦活動など幅広く取り組む。

 米側の呼び掛けに応じ、元陸上自衛隊レンジャー隊員の井筒高雄さん(47)=東京都新宿区=を代表に、元自衛官約10人と市民約30人で設立予定。9日に東京都内で記念シンポジウムを開く。

 集団的自衛権の行使を認めた安保関連法施行で自衛隊の任務が拡大。一方、後方支援活動中に隊員が戦闘に巻き込まれ身柄を拘束されても、捕虜の人道的処遇を定めたジュネーブ条約の対象にならないといった法的環境の曖昧さが残る。VFPジャパンでは講演会をベースにした活動を通し自衛隊の実情や、米軍のPTSDの問題など「戦争の本質を知ってもらいたい」(井筒代表)とする。

 12月にはイラクやアフガニスタンからの帰還兵らの被爆地長崎訪問も計画。安保関連法の違憲性を問う長崎訴訟原告として被爆者らと歩みをともにする西川さんは「戦争で心身に深い傷を負う中で反戦の動きが出ている。70年間の平和を築いてきた憲法9条をしっかりと守っていくという声を上げていきたい」と話している。

長崎新聞社

最終更新:6/1(木) 10:35
長崎新聞