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東大と米MIT、企業の技術者教育で新しいプログラム提供

6/1(木) 11:10配信

ニュースイッチ

創造性や課題解決力を高める

 東京大学大学院新領域創成科学研究科は、単独では難しい大規模複雑システムの課題解決に向けた「システムズアプローチ」で社会人教育プログラムを本格稼働させた。米マサチューセッツ工科大学(MIT)との連携プロジェクトを通じて技術者の創造性や課題解決力を高める。2016年度の海事業界向けの試行に日本郵船やジャパンマリンユナイテッド(東京都港区)が参加。17年度は鉄鋼業界などに呼びかけ、約10社の参加を見込む。

 大規模複雑システムは電力系統運用や社会交通システムなど、複数の技術やソフトウエア、ハードウエアを組み合わせた国際的な長期プロジェクトとなることが多い。

 ここで重要な手法として、要因のパターンや影響から構造を明らかにする思考法「システムズアプローチ」がある。同研究科はこれをテーマにMITと14年度から連携している。

 新プログラムの受講生は30代の技術者が中心。「利害関係者とニーズの分析」や「目的に向けた選択肢の特定」などから目的・手段を記述し、解決に導くこの手法を身に付ける。

 まず東大で大学院生とともに半年間、システム設計の英語講義と、産業分析の演習に参加する。次に、MITの社会人向け「システム・デザイン・アンド・マネジメント」コースに産業課題を応募し、研究テーマとしての採択を狙う。

 受講生は米国へ3カ月間派遣され、自社を含む世界各社の課題を扱うMITプロジェクトに加わる。外国人学生と複雑システムのモデリング、シミュレーションなどを行う。費用はコースにより最大1人200万―500万円となる。

 試行では海事分野の企業、研究機関、協会から計4人が参加。「海事産業の利害関係者の価値ネットワーク」「事故・故障削減に向けたIoT(モノのインターネット)導入評価」などに取り組んだ。

最終更新:6/1(木) 11:10
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