ここから本文です

「謎の城下町」蓮池藩の実像に迫る 江戸中期の古地図発見

6/1(木) 13:30配信

佐賀新聞

 佐賀市蓮池町にあった約1キロ四方の城下町を描いた江戸中期のものとみられる古地図が見つかった。蓮池藩の蓮池城周辺を描いた近世の地図が確認されたのは初めてで、通りに並ぶ町家の建築様式や、武家屋敷に住む家臣の名が記されている。調査した佐賀大学の宮武正登教授(54)=日本中世史・城郭史=は「『謎の城下町』の実像に迫る貴重な手掛かり」とみている。6月10日から小城市立歴史資料館で始まる「新収蔵品展」で展示される。

 地図は小城市文化課が昨年6月、旧小城藩家老の西家にあった資料群として、市内の古美術商から購入した15点のうちの一つ。和紙を4枚貼り合わせ、大きさは縦79センチ、横56・5センチ。のりが剥がれて分かれていたが、修復された。

 蓮池藩は佐賀藩の支藩で、初代藩主は佐賀藩主鍋島勝茂の息子の直澄。地図には、直澄の兄弟で、後に小城藩の初代藩主になる元茂が生まれた「小曲館(こまがりやかた)」も記載され、「小曲ト云(という)」と書かれている。小曲の地名がこの時代の地図で確認されたのは初めてという。

 作成者が記されず、作った目的や詳しい年代も定かでないが、武家屋敷には家臣らの名が書き添えてあるため、別の史料などと突き合わせて確認すると、時代を絞れる可能性がある。

 宮武教授は「現存する水路や寺社も描かれている。地図を片手に町歩きをするなど、町おこしにも活用できるのでは」と話す。

 展示は6月25日まで。問い合わせは小城市立歴史資料館、電話0952(71)1132。

最終更新:6/1(木) 13:39
佐賀新聞