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対象取引先拡大も視野 十八、親和銀の債権譲渡 FFG側 公取審査に備え

6/1(木) 10:36配信

長崎新聞

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)が十八銀行(長崎市)との経営統合に向け検討中の貸出債権の一部譲渡を巡り、譲渡の対象とする融資先を、十八銀行とFFG傘下の親和銀行(佐世保市)が並行して取引する企業だけでなく、両行のいずれかが取引する企業に広げることも視野に入れていることが31日、関係者への取材で分かった。難航する公正取引委員会の審査に備えた選択肢の一つとみられる。

 十八、親和の事業性の県内貸出金は計1兆円前後でシェアは約7割に上り、他の金融機関の県内シェアは高くても数%にとどまる。公取委は寡占化による貸出金利の高止まりなどを警戒。審査では一部金融機関のシェアを2割程度まで引き上げ、競争環境を整えられるかが一つの焦点で、それには2千億円規模の譲渡が必要とされている。

 銀行側は5月、親和、十八両行と取引がある企業など約1900の並行取引先から500先を抽出し、メイン行の立場を維持できる規模で一部譲渡に応じられるか意向調査した。その結果、他の金融機関に譲渡可能な貸出債権の額は「現状では1千億円には届かない見込み」(関係者)という。また、今後検討する他の地銀など譲渡先を巡っては取引先の意向を詳しく聞き取っていないことなどから、譲渡可能な推計額は流動的だ。

 銀行側は10月の経営統合に向け、7月までに公取委の承認を得たい考え。週内に公取委に現状を報告するが、譲渡額の上積みなど追加対策を迫られる可能性がある。ただ、FFG側が債権譲渡の対象を並行取引先に加え、親和、十八いずれかの取引先に広げることを具体的に検討する場合は、十八銀との協議が必要になる。債権譲渡以外に打開策がないかも検討を続ける。

長崎新聞社

最終更新:6/1(木) 10:36
長崎新聞