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ふるさと納税でハンセン病に理解を 岡山・瀬戸内市が返礼に関連書

6/1(木) 23:50配信

山陽新聞デジタル

 ハンセン病の国立療養所・長島愛生園、邑久光明園がある岡山県瀬戸内市は、ふるさと納税(寄付金)の返礼品として、両園の機関誌やハンセン病関連書籍のセット「ハンセン病療養所を世界遺産に!」を設けた。ハンセン病問題への理解を深めてもらい、療養所の世界遺産登録運動の賛同者拡大を図る狙い。寄付金は運動の推進母体として市が年内の設立を目指すNPO法人の活動資金などに充てる。

 市によると、セットは1万円以上の寄付金に対する返礼品で、入所者や職員らの寄稿などを掲載する両園の機関誌▽1954年に発行された光明園の盲人会誌「白杖(はくじょう)」1~5号の復刻版▽愛生園開園80年記念として2010年に作られた水彩画の絵はがき―など。15年1月~16年3月に山陽新聞朝刊で連載した記事をまとめた書籍「語り継ぐハンセン病―瀬戸内3園から」も盛り込み、歴史や課題の理解に役立ててもらう。

 市は4月、寄付金を財源に実施する事業に「人権」の項目を追加した。寄付金は返礼品代を差し引き、補助金として一部をNPO法人の活動資金に充てる。目標額は年間1千万円。5月末時点で13件41万5千円が寄せられているという。

 市が昨年、寄付金の使途をインターネットで調査した結果、ハンセン病問題の解決を選んだ回答が最も多かったという。武久顕也市長は「ハンセン病問題は療養所だけでなく、地域全体で取り組むべき課題。寄付や返礼品を通して理解の裾野を広げ、世界遺産登録運動の後押しにつなげたい」と話している。

 返礼品は寄付から1カ月程度で発送する。問い合わせは市秘書広報課(0869―24―7095)。