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「世界で初めて交通事故で死んじゃったロボット」から気づかされること

6/1(木) 18:30配信

ホウドウキョク

テクノロジーの未来像をお届けする大人のトーク番組「H.SCHOOL」。
4名の識者によるディスカッションでは『人工生命』のある近未来の姿を探った。

「H.SCHOOL」5月20日放送 ディスカッションを動画で見る

人工生命が単調なゲームのあり方を変えるかもしれない

ドミニク・チェン
人工生命の技術がどんな形で今の生活の中に入ってきたら面白いのかなと想像すると、僕はゲーマーなので、ゲームの中にぜひ人工生命を入れてほしいと思っていて、それはなぜかというと、単純に面白いからなんです。

つまり、今のゲームの中のAI(人工知能)って、動いているキャラクターには設計図があって、「こうやったらこうする」みたいなことが書かれているわけですよね。だから30時間とかゲームやっていると、もう分かりきっちゃうわけですよ、相手のパターンが。

市原えつこ
同じ人にずっと話しかけても、ずっと同じことしか返ってこないですからね。

ドミニク
そうそう。でも市原さんと30時間話し続けたら、市原さんもどんどん変わっていくし、すごい面白いゲームキャラになると思うんです。

市原
頑張ります(笑)

ドミニク
だから、僕たちは人間とも接しているけれども、機械とも接しているところもあって、機械と人間とが接する時間というのがどんどん均衡がとれてきていると思います。その中で生命体と接している方が多分、人間はいきいきとするんじゃないかなと。

市原
なんか虚しくなってきましたね。決まった言動しか返さないものと30時間、一緒にいた後の徒労感というのは計り知れないなと思いました。

ドミニク
でも、人間でもそういう人いるじゃないですか?

市原
同じことしか言わない人ですよね。

人工知能に対戦型のゲームをやらせると卑怯な戦略をとる

岡瑞起(筑波大学大学院システム情報工学研究科・准教授)
ちょうど先週のゼミで学生さんが最新のAIの研究を紹介してくれて、それがゲームの話だったんですね。

強化学習って方法があるんですが、それで対戦型のゲームをAIにやらせると、数時間で人間が勝てないくらいのレベルに対戦相手が進化しちゃうらしいんです。でも、それが進化した結果が面白くて、ものすごく卑怯なストラテジー(戦略)をとるAIになって、画面の一番端っこに止まって全然仕掛けてこなくて、こっちが仕掛けるとそれを避けて、その反動で自分がやられるという卑怯なAIしか生まれないというのが面白くて。

ドミニク
人間だったらそんな卑怯なこと、やらない。


なぜかというと、人間は進化の過程で卑怯なことをするとコミュニティの中で生きていけない。協力しないと生きていけない中で、効率的ではないかもしれないものを獲得しているんだと思うんです。

ドミニク
昔のゲームセンターとか、卑怯な技で相手に勝つと向こう側にいる人が怒って、「お前何やってるんだ!」って言ってきたら、生存に関わる問題ですよね。


確かにそういうところで、AIにどういった人工生命的技術を入れると、人間と協調できるのかというのを楽しみながらできるようなキャラクターに育てる技術ができると面白いなと思います。

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最終更新:6/1(木) 18:30
ホウドウキョク