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欧米で大人気の「ハンドスピナー」、集中力アップで夢中になりすぎ?

6/1(木) 15:54配信

AFPBB News

(c)AFPBB News

【6月1日 AFP】手持ち無沙汰なときにいじって遊ぶ「フィジェットトイ」と呼ばれるおもちゃには、神経が落ち着き、ストレスが解消し、集中力が高まる効果があるが最近、欧米の学校では教師たちが怒りを募らせ、反フィジェット・トイの風潮が急速に広がっている。

 フィジェットトイの一種「ハンドスピナー(フィジェットスピナー)」は、発売からわずか数か月しか経っていないにもかかわらず、子どもが集中するのが困難になっているとの議論が起き、すでに一部の学校では使用が禁止されている。

 米アリゾナ(Arizona)州フェニックス(Phoenix)郊外の公立小学校で6年生を受け持つ教師のメレディス・ダリー教諭は「ハンドスピナーは突然現れ、いつの間にか子どもたちの2人に1人が持っています」「子どもたちが『おー、これ(ハンドスピナー)を使うと気持ちが落ち着くね』と言っていた。最初は何のことか、さっぱり分かりませんでした」と語った。

 指先でこまのように回すハンドスピナーはわずか数ドルで売られており、端が2つか3つに分かれたタイプがある。今春、最初は米国で、そして先月には欧州全土で発売されてから予期せぬ大ヒットを収めている。

 しかしダリー教諭によると「ユーザーはハンドスピナーを回し続けなければいけない、回っているのを見ていたいという気持ち」になってしまい、新しいことを学ぼうとしている際に妨げとなるという。「だから、わが校では『ハンドスピナーは禁止――かばんの中にしまいなさい!』と言うことに決めました」

 ここへ来て大勢の教師がツイッター(Twitter)でハンドスピナーに対する怒りをぶちまけているように、保護者からの要請があった場合と特別な場合しか、ダリー教諭がハンドスピナーを大目にみることはない。

■手で何かをいじることの効果

 では、ダリー教諭が認めているハンドスピナーが必要な場合とは何か。それは子どもに注意障害や多動性障害、ある種の自閉症などがある場合だ。

 ニューヨーク(New York)州ロングアイランド(Long Island)で2人の子どもと暮らすノエル・カリモアさんは、注意欠如・多動性障害(ADHD)の10歳の息子がリラックスするためにハンドスピナーが役に立っていると語る。

 ノエルさんは「息子はバス停でも車の中でもハンドスピナーを回しています。本当に夢中になっていますし、総じて彼にとってはいいようです」と語った。

 教師たちはハンドスピナーにいらついているかもしれないが、手慰みに何かをいじらなければ集中を高められない子どもたちが増えていることは、多くの教師が認識しており、最近では子どもたちがペンをカチカチ鳴らしたり、足でコツコツと音を立てることに以前より寛容になっている。ダリー教諭によると、学校にはストレスボールやバランスクッションが常備されるようになってきているという。

 ハンドスピナーのライバルの一つに「フィジェットキューブ」がある。プラスチック製の小さな箱で、各面に指でいじるための異なる工夫が凝らされている。フィジェットキューブは米クラウドファンディング最大手キックスターター(Kickstarter)のサイト上で圧倒的な成功を収め、「パクリ商品」も多数出ている。

 フィジェットキューブの考案者はプレスリリースで「こういう行動が非難されたり、不作法だとか不適切だとばかにされたままではいけない。手で何かをいじることは、適切なグッズを使って適切なはけ口となれば、前向きで生活に役立てることができるという考えに私たちは情熱を持ち、一生懸命取り組んでいる」と語っている。

 映像は、ハンドスピナーで遊ぶ子どもたち。5月24日撮影。(c)AFPBB News

最終更新:6/1(木) 15:54
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